通じ合う手仕事への敬意。クリスタルの名門「サンルイ」が日本で愛される理由
2024年2月、日本で唯一の路面店を麻布台ヒルズにオープン。また4月下旬には銀座に「サンルイ」のグラスでドリンクを楽しめるバー「ST LOUIS BAR by KEI」が誕生するなど、話題が目白押しのクリスタルメゾン「サンルイ」。来日したジェローム・ドゥ・ラヴェルニョールCEOに話を聞いた 【写真】「サンルイ」のクリスタルアイテム
世界にクリスタルメーカーは数あれど、欧州大陸最古の歴史を誇るのが「サンルイ」だ。1586年、フランス東部サンルイ=レ=ビッチュ村に構えた工房の炉に火が入って以来、一度も拠点を変えることなく、全ての製品をこの工房で製作し今日に至っている。メゾンの日本上陸は1992年。以来日本でもその製品は時代を超えて愛され続けてきた。そしてついに2024年、麻布台ヒルズに独立したブティックをオープン。「サンルイ」の日本における唯一の路面店が誕生した。 「これまで『サンルイ』は伊勢丹新宿店などに出店し、日本のお客さまから我々の製品に対する渇望が予想以上に大きいことを確信しました。そして『サンルイ』のアイデンティティをもっとダイレクトに、明確に打ち出せる店舗が必要だと考えました。百貨店はたくさんのお客さまに立ち寄っていただけるメリットがありますが、スペースの制約はどうしても避けられません。特に天井高が充分でないと、我々のメゾンにとって最も重要な分野である照明やシャンデリアをご紹介するのが難しいのです。コレクションをトータルにご紹介できる場所を日本に設けたいと考えていた時、麻布台ヒルズの存在が光明を与えてくれました。『サンルイ麻布台ヒルズ店』は、言ってみればヒューマンサイズ。広大な空間というよりも人としてホッとできるような適正なスケールで、照明やテーブルウェア、インテリアオブジェや卓越したコレクションの数々を、余すところなくご紹介できるだけの余裕があります。まるで小さな宝石のようなブティックです」 そう語るのは、5月に来日したサンルイCEO、 ジェローム・ド・ラヴェルニョール氏だ。