息子をヤングケアラーにしないために 運動会の親子競技で体力の衰え感じ… 息子は4歳 還暦パパの異次元子育て
4歳の息子と還暦のパパ。56の年齢差が骨身にしみる出来事があった。 10月。息子にとって初めての保育園の運動会に、親子で参加した。 【写真】正月の帰省 90代母の膝痛吹き飛ばした3歳息子 「うんどうかいのれんしゅう、いっぱいやった。もう、おにいさんだから、なんでもできるんだ」 妻の実家から義母もかけつけ、3人で声援する中、最初の演目「ラーメン体操」から、得意げな笑顔で手足をくねくねと楽しそうに動かす。年少クラスでは行事になかった運動会に出られるだけで、プライドがくすぐられるらしい。 とくに「かけっこ」では、速く走ることより、友達3人と、よーいドンでいっしょに走れることが楽しくて仕方がない様子だ。きゃっきゃと声を出して笑いながら、ゴールにいるパパに抱きついた。 「たまいれ」ではカゴに届くように、パパが抱っこしてもよい決まり。「ジャングルたんけんたい」という障害物競走ではパパと並んで走った。 おかげでパパはへとへとになったが、親子の距離がぐっと縮まり、腰の痛みが一瞬だけ消えた気がした。 午前中でプログラムが終わり、帰宅して昼食をとると、とたんに猛烈な睡魔が襲う。息子といっしょに、バタンとベッドへ。泥のように眠った。 ■健康寿命を延ばす以外にできること 「ねえ、パパ。もうおきてあそぼうよ~」 息子に呼びかけられた午後4時ごろ。2時間寝ても体がズーンと重くて、なかなか起き上がれない。すっかり元気を取り戻した息子と60代では、回復力の差が歴然としていた。 ベッドから身をひきずり起こしながら、ふと頭に浮かんだのが「ヤングケアラー」という言葉だった。 家族の世話や家事など、本来大人が担うはずのケアワークを、日常的に行っている子供や若者のことを指す。自分の時間が取れず、学業や友人関係に影響が出ることが社会問題になっている。実は以前、小欄を読まれた方から「息子さんをヤングケアラーにしないであげて」と、ご心配いただいたことがあった。 息子が中学、高校と進む頃、パパは間違いなく高齢者の仲間入りをしている。なるべく健康寿命を延ばすべく体調管理するほかに、親として今から準備できることはあるのだろうか。そうだ。ここは専門家に聞いてみよう。