【外交特権悪用】日本はロシアに“なめられている”?「放置違反金」踏み倒しでロシアが63%と過去最悪更新…日本は“紳士の国”か【完全リスト初公開】
集団行動の国民性
このワーストランキングは、国民性と関係はあるのだろうか。 集団行動にまつわる、こんなジョークがある。 〈ある豪華客船が航海の最中に沈みだした。 船長は乗客たちに、速やかに船から脱出して海に飛び込むように、指示しなければならなかった。 船長は、それぞれの外国人乗客にこう言った。 アメリカ人には「飛び込めばあなたは英雄ですよ」 イギリス人には「飛び込めばあなたは紳士です」 ドイツ人には「飛び込むのがこの船の規則となっています」 イタリア人には「飛び込むと女性にもてますよ」 フランス人には「飛び込まないでください」 日本人には「みんな飛び込んでますよ」 早坂隆『世界の日本人ジョーク集』中公新書ラクレより〉 これに当てはめれば、イギリスには「踏み倒さないあなたは紳士です」と言えるし、アメリカには「踏み倒しが少ないあなたは英雄です」と声を掛けられそうだ。 そして、日本には「みんな踏み倒していませんよ」と言うのが有効なのかもしれない。
日本は“紳士の国”か
では実際に、その日本の外交官は、海外でどう振る舞っているのだろうか。 それが分かるデータがあった。 国連本部があるアメリカ・ニューヨークでのこと。 米コロンビア大学のレイモンド・フィスマン氏とカリフォルニア大学バークレー校のエドワード・ミゲル氏は、国連本部で働く各国の外交官1人当たりの駐車違反金踏み倒しのデータ(2005年11月までの8年間)を分析した[*]。 この間のワーストランキングで、日本は対象の149カ国のうち143位と最下位に近かったのだ。 「全く」か「ほとんど」踏み倒していないのは、イギリスのほか、北欧の国、そしてカナダなどで、そこに日本も含まれていた。外交官の人数が30人以上の大きな国では、「イギリス」と「日本」のみであった。 ワースト10は、クウェート、エジプト、チャド、スーダン、ブルガリア、モザンビーク、アルバニア、アンゴラ、セネガル、パキスタンだった。 日本の周辺国では、中国は67位、韓国は122位だった。