豪華寝台列車に座席指定特急、廃止区間の復活も 2017年の鉄道を振り返る
いよいよ2017年も残すところわずか。今年もいろいろなことが起こりました。鉄道関連でも、新たな列車が登場する一方で国鉄時代から走った名物車両が引退。また台風の被害が目立った年でもありました。そこで、鉄道業界のニュースを振り返ってみましょう。 消えゆく「2階建て新幹線」その廃止の理由とは
豪華寝台列車が相次いで営業開始
なんといっても今年一番の話題は、豪華寝台列車でしょう。JR西日本が手がける「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」が6月に運行を開始。その前月にはJR東日本の「TRAIN SUITE 四季島」もデビューしました。 いずれも1車両あたり1~3室というゆったりとした間取りで、各室にトイレやシャワーを完備するほか、最上級グレードの客室にはバスルームもあります。展望室や食堂車、ラウンジ車両も連結されていて、まさに「プレミアム」の一言です。 その豪華さもさることながら、非電化路線も入れるよう最新の駆動方式を採用しているのも特徴。「瑞風」は1泊2日~2泊3日の全5コースで、1日1回の立ち寄り観光が組み込まれています。現在は、2018年夏期間の申し込みを受付中。1人25万円からと旅行代金もプレミアムですが、鉄道ファンならずとも一度は乗ってみたい列車です。
京阪プレミアムカー運転開始
関西では、もうひとつ「プレミアム」な車両が運行を開始しました。京阪電鉄では初となる座席指定車両「プレミアムカー」で、2+1列のリクライニングシートを設置。充電用コンセントや無料Wi-Fi、「ナノイー」発生装置による空気浄化など、快適に移動できる設備が取り入れられています。 東京都のJR各路線で営業している普通列車グリーン車にも匹敵するこのサービス、400~500円の座席指定料金で利用できるのも魅力で、「途中駅からでも確実に座れる」と好評です。 一方、2015年から運行されている泉北高速鉄道の有料座席指定特急「泉北ライナー」は、2017年1月から専用の新型車両が登場。8月にはダイヤ改正も行われ、平日は13本から23本、土休日は16本から24本へと、大幅に増発されました。 これまで関西では“確実に座れる”ための有料列車があまりありませんでしたが、この2社の成功が今後どう変化をもたらすか、注目です。