住宅ローンが残り「2000万円」あります。現在は変動金利ですが「0.15%」上がると通知がきました。今からでも「固定金利」に借り換えすべきでしょうか? このまま金利が上がるのかと不安です…
低金利が続く日本では、金利固定型の住宅ローンよりも金利変動型を選ぶ人が多い状況が続いてきました。しかし、昨今の情勢の変化により、変動金利の利率が上昇した金融機関も多いようです。 固定金利型への借り換えを考える人もいると思いますが、今後の金利動向や毎月の返済額、借り換えの手数料など、さまざまなことを考慮して決める必要があります。 そこで本記事では、変動金利から固定金利に切り替えることを検討するポイントや、実際の返済額のシミュレーションを紹介します。 ▼住宅ローンは「繰上げ返済」すべき? メリットについて解説
固定金利と変動金利の金利差はどれくらい?
日本は長くマイナス金利を実施してきましたが、2024年3月にゼロ金利に変更することを決定しました。さらに、7月の金融政策決定会合で、短期金利をこれまでより0.15%引き上げて「0.25%程度」にすることが決まり、9月の会合では、金利上昇は慎重に行うことが決定し、短期金利の水準は据え置きとなりました。 これにより、各金融機関が住宅ローン金利の見直しを発表しました。多くの金融機関では、変動金利の適用金利の見直しが4月と10月の年2回行われます。そのため、住宅ローンを変動金利で借りている人の多くが、2024年の10月から金利の上昇が適用されました。 なお、参考までに現在の固定金利と変動金利の金利を紹介します。各金融機関によって金利は異なりますが、フラット35の35年間固定の金利と、3大メガバンクを含む大手銀行5社の変動金利の適用金利を比べてみます。 ・フラット35の固定金利 融資率9割以下の場合、年1.860~3.570% もっとも適用される人が多い金利は年1.860%(2024年12月現在) ・大手銀行5社の変動金利 3大メガバンクを含む大手銀行5社の変動金利は0.345~0.625%(2024年12月現在) これを参考にすると、固定金利と変動金利の金利差は1.235~1.515%です。
借り換えのメリット・デメリットとは?
現時点では、変動金利のほうが金利は低く済みそうですが、固定金利に借り換えるメリットとデメリットを確認してみましょう。 ■借り換えのメリット 変動金利からの借り換えを検討する人がもっとも心配するのは、今後固定金利よりも金利が高くなっていくのではないかという点ではないでしょうか。固定金利に借り換えることで、将来的に金利上昇によって返済額が上昇するリスクを抑えられます。 固定金利であれば、月々の返済額が一定になるため家計が安定しやすくなります。長期的な返済計画を立てやすく、安心感につながります。 ■借り換えのデメリット 次に、変動金利から固定金利への借り換えのデメリットについて見ていきます。まず、現在の変動金利から固定金利に借り換えることで、金利がこれまでより上がり、月々の返済額が増えます。 そして、借り換え手続きの際は手数料が必要です。借り換えには、金融機関に支払う事務取扱手数料や保証料、抵当権設定登録免許税などがかかります。金融機関や依頼する司法書士によって費用は異なりますが、数十万円かかるのが普通です。