彼氏の実家で”赤ちゃん用トレーニングコップ”使う女子大生が自分の干支を言えない理由
「何も知らない」キャラを演じる彼女
風太郎は言う。 「劣等感の塊の俺は、『自分』ってものがわからない」「どこで何をしてても、必死で『自分』を演じている気がする」「高校、大学、サークル、バイト先、彼女、それぞれの場所で一番うまくやっていける『自分』を演じている」……。 文頭のアンケートでは、多くの大学生は当たり前のようにいくつものキャラを、場面場面で使い分けており、そうしたキャラ使いはうまくいっている、と答えていたが、時には風太郎のように、そのどれも本当の自分ではない、本当の自分とはどんな人間なのかと、悩むこともあるのかもしれない。 そんな時、田舎から出てきたみゆと出会った風太郎は、見せるもの、してあげることにいちいち感動し、大喜びして見せる彼女に、「何にも知らない自分」をこんなにも全力で演じ切ろうとするみゆなら、キャラを演じようとする自分のことも受け容れてくれるのではないかと感じたという。 つまり、みゆが「小学生、幼稚園児キャラを演じている」ことも、「本当は何でも知っていること」も、すべて承知の上で、みゆと付き合っていたのだというのだ。 風太郎の告白に衝撃をうけるきよかだが、「みゆには別れ話をするつもり」と聞いて……。 ◇風太郎は別れると言いながら、なかなか別れられないらしい。それどころか、きよかが実家に寄ってみると、みゆが赤ちゃん用コップでジュースを飲んでいるではないか。 だが、いくらなんでも自分の干支を20年近くも勘違いしていたり、誕生月を誤って伝えるとは、どういうことなのか。 続く第8話で、いよいよその謎が明かされる。
ぱん田 ぱん太、FRaU マンガ部