知ってましたか? キノコのうまみを逃さない、最強の下ごしらえと炒め方
今ある素材を自由に組み合わせて、料理を考えるアルモンデ料理。組み合わせも調理もシンプルだけど、実は細かいところにさまざまなテクニックを使っています。 【写真】炒める順番、火加減にコツがある 新米と一緒に食べたいキノコのおかず。出汁要らずで味が完成する優れものです。 もっとおいしく食べるために、一手間、一工夫。 じっくり炒めるのか、さっと炒めるのか。下ごしらえは? アルモンデ料理家・大塚佑子さんにプロの技を教えてもらいます。 1回目は、キノコの和えものと煮物を紹介しました。 今回は、調味料の話と炒め方のコツをお伝えします。
私が愛用しているプラスの調味料
アルモンデ料理では、「だし醤油」や「すし酢」のような合わせ調味料はほとんど使いません。それ一本で味が決まる反面、どんな料理もその調味料の味になってしまうからです。 砂糖、塩、酢、醤油、味噌、みりんといった基本の調味料をどう組み合わせるかで、味付けのバリエーションは無限に広がります。最初は面倒かもしれませんが、自分好みの味を見つけた時の喜びはひとしお。 しかもその日の気分で、もっと甘くしたい、しょっぱくしたい、といった調整がいくらでも可能なんです。 基本調味料ではありませんが、我が家の台所には欠かせない私の愛用する調味料を紹介します。それが「しろたまり」と「アガペシロップ」。聞き慣れないものかもしれませんね。 「しろたまり」は、大豆を使用していないため醤油と名乗ることはできませんが、白醤油の一種です。愛知県産の小麦と塩のみで作られる発酵調味料。 良い意味で香りも味も色も醤油感が薄いため、THE和食な味になりません。無国籍な香り、まろやかで軽い塩味は、どんなジャンルの料理にもしっくり馴染みます。ナンプラーや麺つゆの代わりにもなる万能調味料。私の料理を支える大切な一品です。 「アガベシロップ」は、テキーラの原料でもあるリュウゼツランの一種アガベからつくられる天然の甘味料。甘味は砂糖の1.2~1.5倍ありますが、すっきりとした味わいが特徴です。 それ自体にほとんど香りがなく、色もつきません。液体なので、他の材料と混ざりやすいのも良いところ。液体の甘味といえば味醂ですが、アルコールのため非加熱では使えない料理も多いんです。加熱する料理には味醂、非加熱の料理にはアガベというように使い分けています。 いつもの醤油と砂糖を、しろたまりとアガベシロップにすると、より軽く上品な味わいになります。機会があったら試してみてくださいね。