磯村勇斗の表現者としての新境地とは? 村上春樹作品初のアニメーション『めくらやなぎと眠る女』への思い
表現者、磯村勇斗の新境地とは
──声優は約2年前の『カメの甲羅はあばら骨』以来でしたが、またやってみたいですか? 『カメの甲羅はあばら骨』も『めくらやなぎと眠る女』もカエルが出てくるんです。だから、カエルのアニメーション縛りでやらせていただくのも面白いかなとちょっと思ってます(笑) ──(笑)出演作が途切れない状況が続いていますが、新たな役に出会った時はまずどんなことを考えるんでしょう? その役が魅力的に見えるかどうかが大事だと思っています。その役に興味を持てないと演じられないので、刺激があるかどうか。興味を持つところから入っていくので恋みたいなことかもしれません。 ──どんな時に悩むことが多いですか? ずっと悩んでます。ほとんどの役者さんは役とどうやって向き合うか悩んで、毎シーンどう演じようか悩んでいるように思います。僕はすべてのことに対して悩んでいますね。
──磯村さんは以前から映画祭を開催するという目標を掲げていますが、実現に向けて意識していることはありますか? 話を進めているので楽しみにしていてほしいですね。僕としては地元の静岡県の沼津でやりたいと思っています。地元の人たちに映画により関心を持っていただく機会を作りたいということと、子どもたちに映画を身近に感じてもらいたいという気持ちがあります。地方で映画の文化が発展していくことで、日本全体の映画文化に良い影響があるんじゃないかという狙いがあります。
『めくらやなぎと眠る女』 監督・脚本/ピエール・フォルデス 原作/村上春樹 出演/磯村勇斗、玄理、塚本晋也、古舘寛治、木竜麻生、ほか 7月26日より、ユーロスペースほか全国公開。
文:小松香里 写真:齋藤誠一 ヘア&メイク:佐藤友勝 スタイリング:笠井時夢