尹大統領、首相から交代へ…「一部の候補者人事ファイル開いた」
尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が国政刷新の一環として韓悳洙(ハン・ドクス)首相を交代する方針を決め、首相候補者をまず検討している。首相を先に交代して変化に対する強い意志を表した後、長官らの交代は順次進めていく構想だ。与党関係者は25日、「尹大統領がすでに一部の首相候補者の人事ファイルを見たと聞いている。首相交代の意志が強い」と話した。韓首相は4月の総選挙で与党が惨敗した後に辞意を表明したが、尹大統領が後任者を指名せず留任中だ。 次期首相候補群には朱豪英(チュ・ホヨン)国会副議長(6選)、権寧世(クォン・ヨンセ)国民の力(5選)議員、湖南(ホナム)出身の李貞鉉(イ・ジョンヒョン)元議員、趙太庸(チョ・テヨン)国家情報院長、李昌縺(イ・チャンヨン)韓国銀行(韓銀)総裁らが挙がっている。尹大統領は首相候補者の主な要件は、米国のトランプ政権に対応でき、野党の国会承認同意の可能性がある点という。首相は国会本会議で在籍議員の過半出席、出席議員の過半同意を得てこそ大統領が任命できる。与党関係者は「現役の与党議員と湖南出身の李貞鉉元議員は国会の承認の可能性が高いのが強み」とし「外交・安保専門家の趙院長と経済通の李総裁はトランプ時代に対応できる人物と評価される」と話した。 尹大統領が首相交代を加速することについて、与党では国民が実感できる刷新措置が急がれると判断したためという話が出ている。尹大統領は7日の記者会見および国民向け談話で頭を下げて謝罪したが、支持率は20%台前半を抜け出せずにいる。歴代大統領は与野党を問わず政権の危機が訪れるたびに首相交代カードを抜いた。2021年4月の再補欠選挙で惨敗した当時の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は金富謙(キム・ブギョム)首相を、文書流出問題で支持率が低下した朴槿恵(パク・クネ)大統領は2015年1月に李完九(イ・ワング)首相を人選したのが代表的な例だ。 李在明(イ・ジェミョン)共に民主党代表が25日、偽証教唆疑惑の1審判決で無罪となった点も大統領室には負担となる地点だ。時代精神研究所のオム・ギョンヨン所長は「政治的なボールがまた尹大統領に渡った」とし「竜山に対する刷新圧力が強まる可能性がある」と述べた。大統領室は22日のブリーフィングで内閣改造時点について「予算通過および検証手続きなどを見ると相当な時間が必要だ」と述べた。対外的には人事関連の箝口令を出した。与党関係者は「首相候補者に挙がっている人の大半は選挙と公聴会を経てある程度の検証を終えた状態」とし「時間はそれほど長くかからないかもしれない」と話した。