ロシアの凍結資産を活用したウクライナ融資、アメリカが200億ドル送金
【ワシントン=田中宏幸】米財務省は10日、ロシアの凍結資産を活用したウクライナ向け融資500億ドル(約7・6兆円)のうち米国が担当する約200億ドル分を、世界銀行が設置した基金に送金したと発表した。ウクライナの財政や復興支援などに充てられる。
ウクライナ融資を巡っては10月の先進7か国(G7)財務相・中央銀行総裁会議で拠出額について最終合意し、年内の融資開始を目指していた。イエレン米財務長官は声明で「侵略戦争から自国を守るウクライナにとって、重要な支援となる」と強調した。
G7と欧州連合(EU)が凍結するロシアの資産は約2800億ドルで、大半をEUが管理している。EU管理下の露中銀の凍結資産が生み出す利子の収益を使い、返済の原資とする仕組みだ。