「お守り」の有効期限は1年? 新年を迎えたら願い事が成就していなくても処分すべきですか?
新年を迎えたら旧年のお守りは処分するという人もいれば、古いお守りをずっと持っている人もいます。お守りに有効期限はあるのでしょうか? お守りはいつまで有効なのか、とっておいてもいいのかを解説します。 【画像】お正月に初詣&人気スポットはどこ?
◆お守りの起源、歴史
お守りは、縄文時代に勾玉(まがたま)を身に着けて魔除けにしていたという説、道教のまじない符からはじまったという説など諸説あります。 奈良時代末期の長岡京(784年~794年)の旧跡から疫病を逃れるための「蘇民将来呪符木簡(そみんしょうらいじゅふもっかん)」が出土しており、お守りや御札は約1200年前にはあったと考えられています。 平安時代には、貴族の女性たちが社寺を詣でる「物詣(ものもうで)」に行く際、身を守るための「懸守(かけまもり)」を首にかけて、旅に出ていました。 鎌倉時代には、伊勢神宮の御師(おんし。さまざまな願い事を神様に取り次ぐ職務がある)たちが、1年かけて全国に配布した古い御札を回収し、新しい御札を授けていたそうです。 江戸時代になると、お守りを日常的に身に着けるようになり、首からかける「胸守(むねまもり)」、上腕部につける「腕守(うでまもり)」、帯にぶらさげる「撫り袋(ふりぶくろ)」などが登場。 明治時代には、立体感のある形状の「守巾着(まもりきんちゃく)」や、長方形の守り袋ができ、現在に至ります。
◆お守りの有効期限は? お守りはいつ手放したらいいのか(いつ処分するのか)
お守りは、効力がある期間が決まっているわけではありません。お守りにはさまざまな種類があり、願い事の中身も違うからです。 基本的には「1年間」と考えますが、「願いがかなったとき」「役目を終えたとき」までのお守りもあります。 また、古いお守りをとっておくこともできます。以下で詳しく説明します。
◆有効期限は「1年間」のお守り
明確なゴールがあるわけではない事柄に対するお守りは、有効期間が1年と考えます。年に1度、初詣に行った際に旧年のものを返納し、新年用にかえる人が多いです。 ・家内安全 ・交通安全 ・健康祈願 ・厄除け ・金運上昇 ・商売繁盛 ・開運招福、など