【何が…】斎藤知事をめぐるパワハラ疑惑、公益通報、不信任、SNS選挙と再選…激動の兵庫県政の裏側 「公選法違反」「百条委員会」「情報流出疑惑」2025年も続く余波
■死亡した元幹部職員の私的情報が流出した疑いも…年明けに第三者委員会設置へ
残されている問題は、斎藤知事に関してのものだけではない。 県人事課の調査では、知事を告発した元幹部職員の回収された公用パソコンには、告発とは無関係の私的な情報が含まれていたとみられている。この内容について、元幹部職員は死亡前、「プライバシーに配慮してほしい」などと百条委員会に訴えていた。この私的な情報について、知事の側近で、元県民局長の内部調査を所管していた前総務部長が情報を外部に漏らした疑いが浮上している。 10月に行われた証人尋問で、前総務部長は私的な情報が記載された紙を個人的に所持していたことは認めたものの、外部に流出したことについては「証言が手がかりになって、守秘義務違反の嫌疑を受ける可能性があるので、証言は控えさせていただきたい」と答弁を拒否した。 一方で、百条委員会の聞き取りに対し、複数の県議が「前総務部長から見せられた」などと証言していたことが分かった。 斎藤知事は、12月25日の証人尋問で、前総務部長本人から「(漏洩を)やっていない」と聞いたと証言したが、一方で、26日に行われた2024年最後の定例会見で、年明けの早い段階で「第三者委員会」を設置し、経緯を調査すると表明した。 この1年の激動を、兵庫県民も、県職員も、そして斎藤知事本人も、誰が予想していただろうか―。予期せぬ形で2期目に突入した斎藤県政は、知事に投票した県民110万人が見守る中、騒動の余波は2025年も続きそうだ。