運動すると食べすぎる人は強度を上げるべし|効率良くカラダを変える食事の基礎【前編】(専門家が監修)
カロリー摂取は3:4:3のリズムで
現代人の三食のカロリー摂取量は、おそらく朝食2:昼食4:夕食4といった割合が平均的だろう。 でも、本来はこれから活動を始める朝に多めに食べ、あとは寝るだけの夕食は少なめにすべき。朝食4:昼食3:夕食3が妥当だが、忙しくて作る時間も食べる時間も限られる朝にたっぷり食べるのは難しい。 まずは朝食を少しボリュームアップして朝食3:昼食4:夕食3を目指してみる。仮に1日2000キロカロリー摂るなら、朝食600キロカロリー+昼食800キロカロリー+夕食600キロカロリーとなる。
運動してもお腹が空かないくらいの強度で運動する
運動をするとお腹が空き過ぎて食べ過ぎる。そんな悩みを抱えているなら、ちょっぴりトレーニング強度を上げた方がいいかもしれない。 運動するとカロリーを消費するし、筋肉のグリコーゲンが減り、タンパク質も分解される。それを補うために食欲旺盛になるのが当然の反応だが、アスリートの世界では逆に運動後に食欲が落ちる現象が知られている。これを「運動誘発性食欲不振」という。 メカニズムはまだ完全には解明されていないが、どうやら食欲を調整している消化管ホルモンが関わるようだ。運動誘発性食欲不振は有酸素運動で生じやすく、筋トレでは食欲の低下は有酸素ほど大きくないとされている。 ただし、運動誘発性食欲不振が起こるのは、アスリートのように追い込んだハードなトレーニングに励んだ場合のみ。有酸素運動では、息が切れる寸前の強度(最大酸素摂取量の60%前後)を超えると、運動誘発性食欲不振が生じやすくなる。運動すると食べ過ぎるという悩みがあるなら、直後に少し食欲が落ちるまで、強度を高めてみてほしい。
足りないタンパク質は好みのプロテインで補う
食事のみでタンパク質を1日体重1kg当たり1.6g摂るのは、ぶっちゃけ大変。 そこで積極的に活用したいのが、プロテイン。牛乳などからタンパク質(プロテイン)を精製したパウダー状のサプリで、1食分で15~20gのタンパク質が摂れる。食間や就寝前などに1日1~2回補うと、必要なタンパク質量が満たせる。 加えてトレーニング直後は、プロテイン摂取のゴールデンタイム。トレーニングをすると一時的に筋肉の解体が進んでしまうが、プロテインを摂ると合成が優位になり、筋肉の減少をストップさせて増量へ導く。 体内でタンパク質としてもっとも効率的に利用されるプロテインは、牛乳の乳清(ホエイ。ヨーグルトの上澄み部分)のみを高純度で精製したWPI(ホエイ・プロテイン・アイソレート)というタイプ。けれど、それ以上に大事なのは、いろいろ試してお気に入りのマイベストプロテインを見つけること。WPIタイプでも好みに合わないと長続きしない。