息子を「世界一の金持ちにする“実験”」の意外な効能 子供には「投資」ではなく「ビジネス」を教えよう
「お金の本質を突く本で、これほど読みやすい本はない」 「勉強しようと思った本で、最後泣いちゃうなんて思ってなかった」 経済の教養が学べる小説『きみのお金は誰のため──ボスが教えてくれた「お金の謎」と「社会のしくみ」』には、発売直後から多くの感想の声が寄せられている。本書は「読者が選ぶビジネス書グランプリ2024」総合グランプリ第1位を獲得、20万部を突破した話題のベストセラーだ。 【写真】経済教養小説『きみのお金は誰のため』には、「勉強になった!」「ラストで泣いた」など、多くの読者の声が寄せられている。 著者の田内学氏は元ゴールドマン・サックスのトレーダー。資本主義の最前線で16年間戦ってきた田内氏はこう語る。
「みんながどんなにがんばっても、全員がお金持ちになることはできません。でも、みんなでがんばれば、全員が幸せになれる社会を作ることはできる。大切なのは、お金を増やすことではなく、そのお金をどこに流してどんな社会を作るかなんです」 今回は、先日ネットで話題となった「世界一の金持ちを作る実験」から、あるべき「お金の教育」の姿について解説してもらう。 ■寝る前にかける呪いの言葉 「息子が3歳のときから毎晩、呪いの言葉をかけているんです」
と彼は嬉しそうに話していた。 その言葉とは、「世界一のお金持ちになりなさい」。 先日、ゲスト出演したABEMA Prime(アベプラ)でお会いしたIT系サラリーマンのソーリムウーハーさんは、11歳になる息子さんを「世界一の金持ち」にするための“実験”をしているそうだ。 お金持ちになるための教育を受けている息子さんは、商魂たくましく5歳のころから自宅の敷地内にガチャガチャを設置してビジネスを始めている。
自分の子どもの教育を“実験”と呼ぶことや、目標を“世界一の金持ち”に置くことには賛否があるとは思う。 しかしながら、この教え方には、お金の教育という点で最も重要な要素が含まれている。 新NISAも始まり、子どもへの金融教育が盛り上がっている。 資産形成のための投資教育を始める人も多いが、圧倒的に大切なのは「お金がもらえる理由」を知ることだ。 ■お金がもらえる本質的な理由 このガチャガチャというビジネスを通じて、息子さんはただ商品を売ることでお金がもらえることでなく、誰かの役に立つことでお金がもらえるという重要な教訓を学んでいる。