「業務スーパー」は最大で月20万円支給 ユニクロなども進める「返済不要」の留学支援
■大学トレンド
大学進学にかかる費用は、安いものではありません。学費を捻出することが難しい場合は、奨学金の利用が考えられます。奨学金というと「返済が大変」というイメージを持つ人も少なくありませんが、最近は大学だけでなく、企業が返済不要の奨学金を給付する動きが加速しています。企業の奨学金は支給額が高額なものも。また、お金ではなく、生活用品を支給する新しいタイプも出てきています。 【アンケート】怖い、怪しい、うれしい…あなたが「奨学金」に受ける印象は?
給付型の奨学金は、大学以外に日本学生支援機構のほか、自治体や企業・財団法人などが提供しています。奨学金関連の情報ウェブサイト「ガクシー」の大工原靖宜さんは「近年は民間企業・財団の奨学金が増えています。さまざまなタイプが登場し、支給対象になる学生も広がっています」と話します。 最近の傾向の一つは、海外で学ぶための奨学金が増えていることです。 その先駆けと言えるのが、2017年にスタートした「柳井正財団海外奨学金」です。ユニクロ創業者の柳井正氏が、高い志や情熱を持つ日本人学生がグローバルな水準で学ぶことを支援する目的で創設した奨学金で、世界の第一線で各分野を率い、後進の模範となるリーダーが育つことを目指しています。 注目すべきは、支給金額です。米国に留学する場合、学部4年間で年間9万5000ドル、4年間で計38万ドル(1ドル150円換算で5700万円)を上限に支給します。英国への留学では、学部3年間で年間6万5000ポンド、3年間で計19万5000ポンド(1ポンド190円換算で約3750万円)を上限に支給します。支給する内容は、在学期間中の授業料、教材費、保険料、寮費など、就学のために大学から請求される費用です。 対象になるのは、原則として米国のおおむねトップ50に入る大学、および同等レベルの英国の大学へ留学する学生です。22年から支給対象の大学を大幅に拡大しました。 「そもそも海外の大学への進学や留学は金銭的なハードルが高いのですが、ここ数年は物価高や円安の影響も加わってさらに厳しくなっています。奨学金を利用することで経済的な負担を大きく減らすことができます」(大工原さん)