「業務スーパー」は最大で月20万円支給 ユニクロなども進める「返済不要」の留学支援
業務スーパーの支援内容は?
ロープライスの商品展開で注目されるようになった業務スーパーも、「業務スーパージャパンドリーム財団」を設立し、24年度から派遣留学生への奨学金の支援を始めます。海外で芸術やスポーツ分野で活躍できる人材の育成と、日本の食文化を海外へ広めることなどを通じて日本の文化の振興に寄与することを主な目的にしています。柳井正財団海外奨学金と同様に支給額は高額で、北米や欧州、シンガポールなど物価が高い地域は月額20万円が支給されます。 留学開始時点で2年生以上の学部生が対象で、GPA(成績評価)が3点満点で2.5以上、かつ留学先の大学での使用言語に合わせた語学力が必要ですが、限られた成績優秀者でなければ応募できないわけではないこともポイントと言えるでしょう。 「支給期間は原則として1年以内ですが、大きな安心感になるのではないでしょうか」(同) 海外で学びたい人を対象にした奨学金は、意欲を重視し、家庭の所得制限を設けていないものも多く、すでに海外の大学に在学、留学中の人が利用できるものもあります。
就活と学費の心配を一気に解決
看護師や薬剤師など「なり手不足」が課題になっている業界を目指す学生は、卒業後にこの業界で働くことなどを条件に、返済額の一部あるいは全額が免除される奨学金もあります。看護学生対象の奨学金は病院を運営する自治体や医療法人が提供することが多く、薬学生対象の奨学金は薬局を運営する企業が提供元になっていることが少なくありません。 たとえば、「すこやか薬局」を運営しているメディカプラン京都は、薬剤師資格取得後に就職を希望する薬学生を対象に、1学年60万円を6年間貸与します。1年勤務するごとに60万円ずつ返済が免除になり、6年間勤務で全額が免除されます。 看護学部や薬学部の学生は、実習の交通費や国家試験対策の参考書代など、学費以外にもさまざまな費用がかかります。特に薬学部は、薬剤師国家試験の受験資格を得るには6年間学ばなければなりません。しかし、勉強が忙しく、アルバイトの時間がないのが実情で、奨学金は大きな救いになります。 「将来、勤務してもいいと思うような病院や薬局であれば、利用価値は高いです。卒業後そこで働かない場合は返済することになりますが、金利は無利子や低利子ということが多いので、上手に利用しましょう」(同)