「なぜコスメを“ガシャポン”に?」 おもちゃメーカー・バンダイの企画担当者に素朴な疑問をぶつけてみた
コロナ禍以降、気づけばどこもかしこも“ガシャポン”だらけ。駅や商業施設、空港、コンビニまで……“ガシャポン”の自販機を見かける機会が多くなっています。“ガシャポン”といえば、おもちゃやミニチュアのフィギュアなどが思い浮かびますが、実際に使えるコスメが出てくるバンダイのガシャポンシリーズ「ポンデクルール(PON DE COULEUR)」の“ガシャポンコスメ”が異彩を放っています。今までに、サンリオやアニメ「おジャ魔女どれみ」などとコラボレーションし、SNSでも話題となりました。
「なぜコスメを“ガシャポン”にしようと思ったのか」「炎天下の中でも大丈夫なの?」などの素朴な疑問を、バンダイの化粧品ブランド「クレアボーテ(CREERBEAUTE)」の企画を担当している古澤つぐみライフスタイル事業部 ファッショングッズチーム チーフにぶつけてみました。
“ガシャポンコスメ”の課題は、自分で好きな色を選べないこと
WWD:コスメを“ガシャポン”にしようと思ったきっかけは?
古澤つぐみライフスタイル事業部 ファッショングッズチーム チーフ(以下、古澤):“ガシャポン”の市場が非常に好調だということは、社内で共有がありました。実は、バンダイは約10年前から「クレアボーテ」というコスメブランドを展開しており、これまでは店頭に並ぶ化粧品の商品化が多かったのです。
ある時、バンダイが作る、おもちゃ屋さんならではのエンターテイメント性のあるコスメを生み出したい、今好調な“ガシャポン”市場でコスメを売るとどうなるんだろう、“色味がランダムで出てくるコスメ”を売ったらどんな風に受け取ってもらえるんだろう、と考えたことが“ガシャポンコスメ”を作ったきっかけです。
WWD:不安はなかったか?
古澤:とても不安でした。色を自分で選べないということがネガティブにならないよう、どんなカラーが出てきても「当たりだ!」と思ってもらえるよう、万人受けするカラー展開と使用感を意識しました。今までにない誰もがワクワクするコスメを生み出したかったのです。また、コスメは肌に直接塗布するものなのでお客さまに安心安全に使用してもらえるよう、品質管理は徹底しました。