JAXAが「宇宙戦略基金」のキャリア採用を開始–知識や経験の有無にかかわらず募集
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、10年間で1兆円規模を民間企業に投資する「宇宙戦略基金」について、基金事業の企画・運営や推進などに関する人材のキャリア採用を開始した。宇宙分野の知識・経験の有無に関わらず募集するという。 具体的な業務は以下の通り。 (1) 宇宙戦略基金事業おける公募関連業務(公募要領の取りまとめ、全体進捗管理、採択審査やステージゲート評価等に係る審査会等の事務局など)、組織運営に必要な事業計画・評価等の企画立案など (2) 宇宙戦略基金事業を実施する上で必要となる、契約・検査業務、経理・資産管理業務、不正防止推進・コンプライアンス業務、知的財産管理業務、グローバル連携業務、広報・普及業務、総務業務など (3) 上記活動に関するJAXA内外の関係者との連絡・調整 (4)その他、宇宙戦略基金事業の推進に必要な業務 公募は事務系職員としての採用となるが、宇宙戦略基金事業だけでなく、JAXAの組織運営、コーポレート業務、各種事業の企画推進、異業種連携・事業開発・共創活動等をリードする中核的な人材となることを想定しているという。 基金事業の「技術開発マネジメント」人材も募集 JAXAでは、宇宙戦略基金事業の技術開発マネジメント人材もキャリア採用で募集している。基金事業の成果創出・最大化に向けて、技術的な学識・経験をもとに、以下の技術開発マネジメント業務を担う人材を募集するという。 (1)技術開発テーマの企画検討の支援(技術仕様、フィージビリティ等の観点) (2)技術開発テーマに対応した公募要領の作成支援 (3)公募により採択された事業者に対する技術支援体制の構築支援、採択された各事業の計画及び進捗の確認 (4)宇宙戦略基金の支援分野(宇宙輸送、衛星、探査の各分野や横断的な分野)における技術動向調査、評価支援 (5)上記活動において、JAXA内外の関係者との連絡・調整等の取りまとめ (6)その他、技術開発マネジメントの推進に必要な業務 公募は技術系職員としての採用となる。採用後のキャリアパスとして、宇宙戦略基金事業のみならず、JAXAの組織運営、研究開発やプロジェクトマネジメント、技術的なバックグラウンドを生かした異業種連携・事業開発・共創活動等をリードする中核的な人材となることを想定しているという。 JAXAでは、基金事業の「企画・運営」の人材と、「技術開発マネジメント」の人材、どちらにも求められる能力として、公的機関の職員としての倫理観を備えるとともに、政府を含むJAXA内外の多くのステークホルダーと調整を行う能力・経験や、幅広い視野が不可欠と説明している。
UchuBizスタッフ