ITは「利用者が物事を変えていく手段」に 地域のデジタル変革を推進している「日本最高峰のDXプレーヤー」は誰だ
残暑が続く9月28日、東京・三田で「JAPAN DX Player AWARD 2024」が開催。「デジタル技術を使って地域をよりよくしたい」という思いを持つ人々が一堂に会し、大変な盛り上がりを見せました。 同アワードは、「DXプレイヤー」と呼ばれる、地域のデジタル変革を推進している人の中から、日本最高峰のプレイヤーを表彰する祭典。 表彰部門は、産業、学校、官公庁、民間、サステナブル、スポーツの6つで、この日は、47都道府県で選抜された6部門のプロジェクトから、最終候補が発表されました。 同アワードには市町村役場、大学、民間企業などさまざまな団体・個人が応募。中には、最年少となる小学5年生の男の子によるプロジェクトも見られました。 一次ノミネートされたのは54プロジェクト。そこから、一般投票、自治体や官公庁の方の投票、特別審査員の事前審査を経て、以下の21プロジェクトが選ばれました。 【最終ノミネート】 産業部門 6チーム 官公庁部門 3チーム 民間部門 3チーム 学校部門 3チーム サステナブル部門 3チーム スポーツ部門 3チーム
地方創生のカギは都市と地方のコラボレーション
果たして、どのようなプロジェクトなのか。DXプレイヤーによるピッチでは、どんな熱弁を聞けるのか。期待に胸を膨らませる私たち。 と、その前に、今回のアワードの特別審査員によるパネルディスカッションが展開されました。テーマは「地方創生の未来は?~地方のこれからの生存戦略~」。 司会者は、NewsPicksのプロピッカーでもおなじみの清水俊宏さん。
「地方に住みながら、その地方を元気にする“生存戦略”はしたほうがいい?」と質問する清水さんに、「地方を元気にしたほうがいいのはその通り」と答えた上で、都市と地方のコラボレーションを提案したのは、自身の地元・徳島県でDX推進に取り組む上田紘嗣さん。 「地方創生、地域活性化をやっていくにあたりいろんな地域を見てきて、それぞれの地域には素晴らしい資源があることを知りました。 しかしながら、地元の人は資源があること自体知らない、あるいは、それが資源だと気がついていない、さらには、掘り起こしてみたら後ろに豊かな歴史があったというケースが少なくない。 そこで思ったのは、地方の資源に光を当て、デジタルという力も使いながら距離や時間を超越して進めていくことに、ポテンシャルがあるということ。 例えば、東京には食べ物がたくさんありますが、一方で徳島県は農産品、水産品も豊かで、実は野沢菜は徳島の野菜からできているし、京都の鱧も徳島でとれている。 そう考えると、都市と地方によるコラボレーションも可能になってくるのではないでしょうか」(上田さん)