SNS は本当につまらない場所なのか?ユーザー心理とプラットフォームの本質を問い直す
感情の数値化とデジタルの遺産
多くの場合、SNSは手法に注目が集まりがちだ。だが、プラットフォームをどのような場所として捉え、活かしていくのかを考えることでソーシャルメディアのスタンスも自ずと行うべきことが見えてくる。この視点は、過去あまり語られることはなかった。 あえて今回いうならば、ブランドの方向性や本来の強みを模索していくなかで、こういった潔い決断しかり長期的な価値も含め、本来SNSの価値を提示していくことが私自身を含め従事している人に求められる部分だ。SNSを分解して考えていくと、行き着くのは、本来人々の感情がツール内でありとあらゆる指標となっているということ。 代表的な機能でいうと、①like:どの程度関心を寄せているか②Comments:自分の反応を言葉で表現できる③share:多くの人と共有がしたい──人々の感情の結果が数値や機能として備わり進化している。 そんな感情の集合体が数値となって表されることで、人は初めて影響を視覚的に捉える。数字に圧倒され、それが欲求と重なり、さらなる機能の促進に対応する。常に魅力しつづける場所として、新たな感情の数値化が行われている。 いまは数値として示せていないが、我々の感情を揺さぶるものはなにか。互いに影響しあっている事柄にどう目を向けていくのか。思考や想いなどを表現した結果、SNSによって浮き彫りになっていくのではないだろうか。 こういったサイクルを経て、その事象を育てることが果たしてSNSで可能なのか? SNS自体もトレンドで終えてしまうのか、もしくはひとつのデジタルの遺産として育てていくことができるのか? という部分はユーザーに委ねられているといってもよいだろう。 Written by オウイエ聖羅
編集部