次世代スタンダードを標榜 マツダ「CX-3」に乗る
Cセグメントのリプレイス?
全体としてCX-3には高いポテンシャルを感じた。売れそうな予感があるのは前述した通り。Cセグメントがかつての勢いを失っている現状で、Bセグメントの高付加価値モデルは落とし所としてとても説得力がある。ガマンした感じや、節約した感じを特に感じない一番普通の選択肢になるのではないか。 本当に次世代スタンダードになるかどうかはまだ年数のかかる話だと思う。次世代スタンダードということは世界で最も売れているクラスであるCセグメントのリプレースということになるからだ。マツダの常務執行役員の素利孝久氏に聞いてみたところ「Cセグメントのリプレイスというのは大げさです。あのクラスは盤石ですから」と笑うが、マツダがこのCX-3のクラスを「2020年には2倍になる」と踏んでいるのも事実だ。でなければいつも「うちはお金ないんで」と言っているマツダが、全くの新マーケットに新製品を投入するわけがない。 今の新車マーケットを見渡してみれば、そこそこ経済力はあるけれど「クルマはあくまでも道具」と考える多くの人々にとって、CX-3は実はど真ん中のマイカーなのではないかと思う。 (池田直渡・モータージャーナル)