「ターク」で日本の美に触れ、「グッチ」で緊張の司会、優秀な高校生と出会う【向千鶴サステナDが行く】
展示の説明にあった「見ること、見られることを楽しむ人生というパーティの主役になる」という言葉がとてもイタリア的。本当にイタリアが好きだな~。
展覧会は京都市京セラ美術館12月1日まで開催しています。
播州で活躍するニューリーダーとの出会い
東播染工のオリジナル「ジセツ」デビュー展示会(9/20)
最近、日本の産地の各方面から威勢のよい若手の声が届きます。播州産地の足立直人さんもそのひとり。自社からオリジナルブランドをデビューさせました。
兵庫県西脇市の東播染工は、日本唯一の染色・サイジング・織布・加工 . 加工まで一貫で行う播州織・先染め織物に特化したテキスタイルメーカーです。ギョーカイで仕事をしていると「トーバンさん」の名前はよく聞きます。ただし、「ジセツ」は、「ポジティブな無所属さ」を大切にしているそうで、いわゆるファクトリーブランドというより、作り手個人の意思や意図が伝わってきます。
デザインを手がけた足立直人さんは大阪の上田安子服飾専門学校を卒業後、ブランドを立ち上げようと産地巡りをする中でその価値の高さを再認識すると同時に、テキスタイルとファッションの産業が分離している現実を知り、まずは業界の基礎を学ぶため大手アパレルでパタンナーとしてキャリア積んだそうです。2019年に営業として東播染工に入社し、優秀なテキスタイルデザイナーの存在もありブランド設立に至りました。
オフィシャルのブランド表記は小文字で「jisetsu」。「ji」は「時代、自分らしさ、産地」の3つの「ji」を意味しています。いずれもベーシックなデザインです。そして密度が高いけど粗野な表情、ドレスシャツの縫製でワークシャツなどツウがうなるこだわりが詰まっています。播州で毎日目にする農家さんの姿からヒントを得て「外で仕事をする人に似あうシャツ」をデザインするなど道具としての美しい服、といった印象です。