あなたの知らないサウジアラビア Part.2
「サウジアラビアのいまを見に行きませんか?」そんなお誘いから始まった今回のプレスツアー。サウジって渡航できたっけ? お酒が飲めないのでは? 治安はどうなの? どんな料理が食べられる? そもそもサウジってモテるの……? モヤモヤいっぱいのなか、LEON編集長ダイリの未知旅、3つのパートに分けてお届けいたします。
◆ Part.2 モテるオヤジはラクダ持ち!?
首都リヤドからクルマで4時間ほど行ったところにある「ブレイダ」という街には、世界最大級の「らくだマーケット」があります。各地から運ばれてきたらくだの売買が行われている市場なのですが、右も左もらくだ、らくだで、その数500頭以上。一頭4万円~で取り引きされ、高いものだと80万円をこえるものも。この市場は主には食用のらくだが扱われていますが、他にもレース用のらくだを扱うマーケットもあるそう。
らくだは馬と違って3~4日くらいなら水を飲まなくても平気だそうで、砂漠の多いサウジアラビアでは重宝するのだそう。いわば燃費の良い電気自動車といったところでしょうか。高級車に乗り慣れた淑女にとって、らくだに乗ることのほうがワクワクする可能性が高いので、ここはひとつ、彼女のために一頭いかがでしょ。
知識を共有する知的旅もまたい~んです
旅行の醍醐味は、その国のことを知ること、だと思うので、今回は少し歴史的なお話をさせていただきます。サウジアラビアには1500年以上前の集落や歴史的建造物が多く残っており、史跡巡りが楽しめます。今回訪れた、ウシャイガー、ウナイザ、ブレイダは、サウジの先祖ベドウィン族ゆかりの街。首都リヤドからクルマで行ける距離(北西に200kmくらい)にあります。 ウシャイガーは農業エリアで、昔の集落がそのまま残っていて、かつてメッカへと向かう巡礼者たちの往来で賑わった形跡を見ることができます。ウナイザはカラフルな扉が特徴の町で、町の中央には「アルバッサムヘリテージハウス」があり、中央サウジアラビアの伝統的な郷土文化を学ぶことができます。 夕方になると、ヘリテージセンターに隣接するスーク(市場)にある椅子やベンチに地元の住民が集まり、郷土菓子の「クレイジャ」を食べながら、おしゃべりを楽しむ姿も。町民の溜まり場として、いまも昔も利用されているようです。ブレイダは、先に登場したらくだマーケットがあるエリアで、サウジアラビア人の国民食である「カプサ(炊き込みご飯)」もこのエリアではらくだの肉を使用しているなど、ベドウィン族のヘリテージであるらくだと密接な町なんです。