あなたの知らないサウジアラビア Part.2
先ほど「メッカへと向かう巡礼者たち」の話が出ましたので、サウジアラビア人にとって最重要施設とも言える、モスクについてもここで触れたいと思います。サウジアラビアには、イスラム教の2大聖地である、メッカとメディナがあります。 メッカは異教徒は立ち入ることはできないのですが、メディナは預言者ムハンマドの墓廟がある「預言者のモスク」には入れませんが、モスクにたくさんある門ぎりぎりまでは行けるので、その雰囲気を味わえます。どちらもジェッダ国際空港から出ている高速鉄道「ハラマイン」に乗れば2時間で行くことが出来ます。実際、駅には全身白装束というか、バスローブのようなものをまとった巡礼者たちが電車を待っている姿を目にします。 彼らはイスラムの教えで、人生で一度はメッカを訪れなければならない(病気や高齢、経済的に難しい場合は除く)とされており、サウジアラビア人だけでなく、近隣のヨルダンやオマーン、遠くはインドネシアや日本などからも教徒が聖地に訪れているんです。
ちなみにリヤドにも一般人が入ることができるモスクがあります。「アルラジ グランドモスク」は、一度に2万人近くの教徒を収容することができ、1日5回、メッカの方角に向いてお祈りを捧げます。メディナはモスクの外周になりますが、建物やお祈りを捧げる人々を見ることが出来ます。 また、メディナには先に登場した「預言者ムハンマドの墓廟」だけでなく、「クバモスク」など、50以上のモスクが点在しており、今年のラマダン期間中(3月~4月)、2000万人もの人が訪れたそうです。
イスラム教というと、我々日本人には少し怖いというか、よく分からない宗教のように考えられがちですが、実際は、勤労を推奨し、お酒を禁じ、女性を大切にするなどの教え(コーラン)があり、むしろとても穏やかで平和的とも言え、そんな国民性・宗教観は渡航先としてオススメする理由にもなります。