宮澤エマが語る、ドラマと舞台への思い 「どちらも経験することで、さらにいい演技を」
カンテレ・フジテレビ系で毎週月曜22時より放送中の『マウンテンドクター』は、山岳医療にスポットを当てた完全オリジナル作品だ。杉野遥亮演じる主人公・宮本歩の同僚である山岳看護師・鮎川玲を演じているのは、『Destiny』(テレビ朝日系)に続き2クール連続のドラマ出演となる宮澤エマ。第31回読売演劇大賞優秀女優賞や第49回菊田一夫演劇賞を受賞するなど、舞台でも輝かしい功績を誇る宮澤に、挑戦の連続だという『マウンテンドクター』での役作りや、舞台とドラマでの違いについて話を聞いた。 【写真】宮澤エマの撮り下ろしカット(複数あり) ーーまずは、オファーを受けたときの気持ちを聞かせてください。 宮澤エマ(以下、宮澤):医療ドラマに参加したことがなく、山岳看護師という仕事に対する知識もなかったので、最初はやっぱり不安でした。かなりいろいろなことを勉強しなければならないな……と。ただ、台本を読んでみて、すごく面白かったんですよね。医療ドラマではあるけれど、ヒューマンドラマのような部分もあって。『罠の戦争』(カンテレ・フジテレビ系)でご一緒したスタッフさんたちが多く参加されているのも、「このチームだったら乗り越えられる山がたくさんあるかもしれない」と思えたポイントでした。 ーー「山岳医療とは?」というところからのスタートだったんですね。 宮澤:はい。なので、まずは山岳看護師について調べまくりました。SNSをされている方もいるので、「どういうモチベーションでお仕事をされているんだろう?」とか。山岳看護師さんは、2022年の段階で、24人しかいないという記事を読みました。 ーーそんなに狭き門なんですね……! 宮澤:すごいですよね。ただ“山が好き!”という気持ちだけではできない。山に対する使命感のようなものがないと、安易には挑めないお仕事なんだろうなと思いました。実際に、山岳看護師の方がドラマを観てくださったときに、「リアルからかけ離れすぎているよ」と思われないように、できる限りのリサーチをしていきたいと思っています。 ーー山岳医療となると、体力も重要になってきますよね。 宮澤:クランクインの日が雪山のシーンだったので、いきなりハードモードでした(笑)。山岳看護師は、看護師としてのスキルに加えて、山を登るためのスキルも求められるので、とにかくやらなければならないことが多いですね。看護師としての技術に関しては、現場で監修の方に「こっちの方がよりプロフェッショナルに見えるよ」などとアドバイスをもらいながらやっています。難しい医療用語もたくさん出てくるので、その都度調べながらという感じで。 ーー山登りのスキルに関しては、事前に準備もされていたんですか? 宮澤:しました。そもそも山登りをした経験がほぼないので、とりあえずジムで体力をつけなきゃと。最近は、トレッドミルにたっぷり傾斜をつけて歩いたり、ずっと階段を登らなければならないクライムミルに挑戦したりしています。