宮澤エマが語る、ドラマと舞台への思い 「どちらも経験することで、さらにいい演技を」
舞台と映像作品、それぞれの魅力
ーー主演の杉野遥亮さんとは、『罠の戦争』以来の共演になります。 宮澤:2人だけでやり取りをするシーンは一度しかなかったんですけど、そのときからお芝居との向き合い方が素敵な方だなと思っていたので、今回もすごく楽しみでした。杉野さんは、愚直なまでにまっすぐ役と向き合っているので、すごく信頼が置けるんですよね。ちょっぴり不器用なまっすぐさは、歩と似ている部分があるなと思います。 ーー向井康二さんや岡崎紗絵さんなど、ムードメーカー的な方も多いですね。 宮澤:向井さんは、すでに現場のムードメーカーになってくれています。クランクインの日って、みんなやっぱり緊張するものじゃないですか。でも、向井さんは初日から場を支配できるくらいに盛り上げてくれて。まったく壁を作らない人なんですよね。真吾(向井康二)が出演するシーンは、1日でバーッと撮ることが多いんですけど、ホッとできる空間を作ってくれています。(岡崎)紗絵ちゃんは初共演ですが、すでに居心地が良くて。一緒にいてラクなんですよね。さっきも、メイク室でガールズトークをしていました(笑)。台本のことで、「ここ、どう思った?」とディスカッションすることもあります。 ーー4月期放送の『Destiny』に続いての連続ドラマ出演となります。宮澤さんは、最近ドラマでの活躍が目立っている印象です。 宮澤:ドラマにはずっと出たいと思っていましたが、なかなか舞台と並行して映像のお仕事をするのが難しかったんですよね。大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(NHK総合)への出演が決まったときに、1年半という長丁場の期間での撮影になるということもあり、思い切って舵を切ってもいいかなと。呼んでいただける限りは今後もやっていきたいです。 ーー舞台とドラマ、それぞれに良さがありますもんね。 宮澤:そうなんです。舞台の場合、劇場は大きくても2000人くらい。その少なさがいいところでもあって。お客様との一期一会を味わえるのは、やっぱり舞台だなと。観に来てくださる方は、みなさんスマホの電源を切って、一緒に作品を作ることにコミットしてくれるわけじゃないですか。それって、なかなかの共同作業だと思うんですよね。2倍速視聴をすることもできないし。その一方で、ドラマはチケットを買わなくてもテレビを付けたら観られる。その影響力は、計り知れないものがあると思います。最近は、テレビを観る人が少なくなってきたと言われているけれど、私はテレビの持つ力の凄さを肌で感じています。 ーーそれぞれ、役者としての在り方に違いはあるのでしょうか? 宮澤:その答えがまだ出ていないんですよね。ただ、心の動きは変えたくないなと思っています。どう表現するかは媒体によって変わってくると思いますが、その軸はブレないようにしたいです。舞台と映像、どちらも経験することで、さらにいい演技ができるようになればいいなと思っています。
リアルサウンド編集部