最強クラスの台風10号 動きが遅く9月初めにかけて西日本・東日本では影響長引く
台風+前線=大雨
本州付近には台風周辺や高気圧の縁辺から湿った空気が流れ込んでいるうえに前線が停滞しているため、台風から離れた所でも連日、記録的な大雨となっています。愛知県や静岡県などでは、この3日間で8月ひと月分の雨量の2倍~3倍の雨が一気に降り、土砂災害が発生するなど大きな被害がでています。 台風+前線=は大雨のパターンです。台風が列島からぬけるまでは、台風から離れている所でも湿った空気が流れ込み続け、あちらこちらでゲリラ雷雨となる見込みです。すでに大雨となっているところに台風本体の雨雲が近づくと、土砂災害などのリスクが一層高まるため警戒が必要です。
総雨量1000ミリ超え 記録的な大雨のおそれ
奄美地方と西日本、東日本を中心に29日にかけて、台風本体や台風周辺の暖かく湿った空気が流れ込んで大気の状態が非常に不安定となるため、雷を伴った非常に激しい雨や猛烈な雨が降り、大雨となる所がある見込みです。台風の動きが遅いため、同じような場所で大雨が続き、宮崎など九州南部を中心に総雨量が1000ミリを超え、これまでに経験したことのないような大雨となり甚大な災害が発生する恐れがあるため最大級の警戒が必要です。 また、西日本から東日本では、30日以降も大雨が続き記録的な大雨となるおそれがあります。 最新の台風情報、交通情報をこまめに確認し、安全第一でお願いします。
日本気象協会 本社 福冨 里香