阪神・藤浪の練習遅刻2軍落ち失態にネットは「失望」と「トレードやむなし」の声で炎上
実は、金本監督時代の2017年5月に藤浪はプロ入り5年目にして初めて2軍落ちを通告されているが、制球難に苦しむ登板内容に加え、投手ミーティングに遅刻したことが原因だった。この際、藤浪は、多額の罰金を取られ、前年2016年の広島戦では、金本監督に161球を”投げさせられた”事件もあって、チーム内外からは、藤浪への同情論も聞こえていた。だが、関係者によると矢野体制になっても遅刻が見られたという。 昨年の1軍登板は、わずか1試合で0勝0敗。崖っぷちのシーズンを前にプロとしての自覚を問われる失態を演じてしまっては、もう藤浪に同情の余地はないだろう。 藤浪のプロ意識の欠如に関しては、球団の管理の甘さも問題視されてきた。藤浪は、2017年の1月に4年住んだ選手寮「虎風荘」を退寮しているが、これは「新人選手は高卒で5年以上、大卒で2年以上寮生活を行う」という球団が定めた内規を1年前倒しにする特別の計らいだった。車の運転免許取得に関しても藤浪は特例で許されていた。入団1年目から3年連続で2桁勝利をマーク。藤浪自身の希望もあり、球団サイドは「独り立ちした」と判断して退寮を許可した。藤浪は大阪市内のマンションで一人暮らしを始めたが、その後、インフルエンザにかかったこともあり、成績も下降線に。結果的に自己管理が甘くなり、1年早い退寮は失敗に終わった。 だが、この点について里崎氏は「球団の管理を問うべき問題ではない」という意見。 「本人の自覚の問題。4年で退寮ならば21、22歳でしょう。20歳を過ぎたら成人です。矢野監督も言っていたが、本人にまず社会人としての自覚がないことが問題なんです。プロ野球ほど、会社が色々と世話をかけてフォローしてくれる世界は社会にありません。体調が悪くなれば病院に連れていってくれる。メンタルケアの講習会や社会のルール、規範を知るための警察の講習会があり、ボランティア参加まで経験させてくれる。これ以上、球団に何を教育をしろ!と求めるのか。そんな甘いことを言っているから、自分で何もできない選手がはびこり、クビになってから困ることになる」 ここから先、藤浪の姿勢に変化が見られなければ、球団がトレード放出という判断を下す可能性もゼロではない。 藤浪再生のため臨時コーチを務めた元中日の山本昌氏が、「投手としては大谷翔平以上のポテンシャル」と評した潜在能力に加え、地元大阪の強豪・大阪桐蔭高からドラフト1位で獲得したという経緯もあり、球団は、これまで申し入れのあったトレードには見向きもしてこなかった。だが、こうも自己管理不足とプロ意識の欠如が続けば、結果次第では、ビジネスライクに、その方針に変化が生まれても不思議でない。