社長が愛用する腕時計の傾向とは!? 成功者たちの経営哲学とモノ選びの流儀
謙虚であり続けるために、あえての金時計/ROLEX / ロレックス「デイデイト」
20代前半からさまざまな事業に取り組んできた実業家であり、サウナブームの火付け役「ととのえ親方」として知られる松尾大。 「尊敬するビジネスの大先輩に『商人なら、とにかく金のロレックスを買え』と言われてきたんです。それでも自分では身の丈に合わないと思っていました。ですが、実際に着けてみてアドバイスの意味がわかったんです」 敬遠していたゴールドのロレックスを手に入れたのは最近のこと。10代の頃からお世話になっていた先輩が使っていた「デイデイト」を譲り受けたという。 「シャンパンゴールドだった文字盤は好みの黒に変更しましたが、やっぱりこれを着けているとめちゃくちゃ人目につく。だからこそ、行儀の悪いふるまいはできない。この時計で威張っていたら格好悪いじゃないですか。年を重ねて人の上で指揮する立場になると、つい謙虚にふるまうことを忘れがちになると思いますが、これを着けると自然に謙虚な気持ちになれる。そんな一本なんです」
体験を心に刻み、人生の冒険をともにする/IWC / アイ・ダブリュー・シー「ビッグ・パイロット・ウォッチ “アントワーヌ・ド・サンテクジュペリ”」
IWCのパイロットウォッチは1930年代からの歴史を持つ銘品。なかでも「ビッグ・パイロット・ウォッチ“アントワーヌ・ド・サンテクジュペリ”」は、世界限定1149本の特別なモデルだ。 「私が、自らの人生のパイロットとして冒険を繰り広げる。日常にそんな意味を与えてくれるのがこの時計です。また、素晴らしい技術と美意識の結晶であり、生活のなかで使うことができるプロダクトという点では時計とギターは通じるものがあると考えています」 2009年にはラルフローレン日本法人の立ち上げを社長として牽引し、15年からはフェンダーミュージックのリーダーとしてアジア・パシフィック地域を統括するエドワード・コール。 「多くの人にとって時計は時間を知るための道具ですが、私にとってはそれに加えて体験を心に刻むためのもの。好きなバイクやクルマでのドライブ、妻や娘、友人たちと大切な時を過ごしている時間。手元を見るたびにその美しい思い出が甦りますね」 さらに、ものづくりをするブランドは多くの人にストーリーを届けていくものであると、コールは言葉に力を込めて語る。 「フェンダーは、プレイヤーが潜在能力をフルに解放できるようにギターを通してサポートしています。そして、私たちのギターを使うロックスターが数百万人に影響を与えていく。それはこのパイロットウォッチが私の“人生の冒険”という物語を刻んでいるように、IWCというブランドが時計づくりを通して人々のストーリーを紡ぐ手助けをしていることに通じていると考えています」