「インパクトまで約1秒」日本では珍しいパット専門コーチの教えVol.2
フォワードスピンを目指そう
最後の「スピン」には、バックスピン、フォワードスピン、サイドスピンの3種類があります。バックスピンとフォワードスピンは、ほとんどダイナミックロフトで決まるといっても過言ではありません。入射角とダイナミックロフトの差、いわゆる「スピンロフト」でバックスピンとフォワードスピンは決まります。理論上はフォワードスピンが良くて、バックスピンが入り過ぎると良くない。 サイドスピンもショットと同じように、フェーストゥパス(ヘッド軌道に対するフェースの向き)のズレによって生まれます。前回説明しましたが、ターゲットに対してパスが大きくズレる方は、フェースの向きをターゲットに合わせにいきやすいので、フェースとパスとの差が生まれて、サイトスピンが大きく発生しやすくなります。そうした方にはパスの修正を入れていきます。
もちろん打点がトウとヒールに外れた際にもサイドスピンが発生します。トウ側だとフックスピンが増加して、ヒール側に当たるとカットスピンが増加する。パットが上手い方は、基本的にサイドスピンは全部フック回転、フェーストゥパスもクローズ、つまりドローワーク(ドローの動き)の方が多い。スライス回転でパターが得意な選手には、今のところまだ一人も出会ったことがないですね。(取材・構成/服部謙二郎) ※第3回(最終回)は「ストローク」「クラブフィッティング」「ライン読み」を学びます。