「インパクトまで約1秒」日本では珍しいパット専門コーチの教えVol.2
PGAツアーでは一般的な「コーチの分業制」が今、日本でも少しずつ浸透しつつある。国内ツアーでパッティング専門コーチとして活躍するのが、昨年スコッティキャメロンとアドバイザー契約を結んだ24歳の丸山颯太氏だ。プロツアーのシード選手から多くのアマチュアを指導。今回は同業のコーチ向けに行われた丸山氏のパッティング講座に潜入した。いささか難解ではあるが、アマチュアにとっても攻略のヒントになるかもしれない。(第2回/全3回) 【画像】2024年春に登場した7社17モデルのドライバーヘッド性能をマッピング
距離感をつかさどる「スピードコントロール」
◇◇◇◇◇ パッティングのコーチングとして、テーマに挙がるのは以下の7項目。(前回の続き)で「距離感」から説明していきます。 1. 打ち出し方向(ダイレクション) 2. エイム(向き) 3. スピード(距離感) 4. ボールの転がり&スピン 5. ストローク 6. クラブフィッティング 7. グリーンリーディング(ライン読み)
距離感のことを「スピード」と呼んでください。ボールのスピードをコントロールすることが、パットのタッチにつながるからです。パット巧者はボール初速をコントロールして到達距離を操ります。初速を速くして遠くまで届かせることもあれば、遅くして距離を合わせることもあります。 では、どうやって初速をコントロールするのか。ボール初速は「打点」と「インパクトスピード」で決まります。まず打点に関して。芯を外すとエネルギー効率が落ち、球離れのスピードも変化するため、常に同じ所でヒットし続けることが大事。もちろん芯がベストですが、毎回同じ所に当たるなら芯でなくても良く、打点がバラバラになる方がNGです。
続いて「インパクトスピード」とは、簡単に言うとヘッドスピードをコントロールすること。そのために以下の4つの項目が絡んできます。 1. 加速 2. 振り幅 3. テンポ(ストローク時間) 4. リズム この4つをうまくコントロールすることで、最終的にインパクトスピードが決まります。