異色のマルシェ、会場は旅館 花屋や雑貨店が並ぶ 遊休不動産を活用
JR下関駅近くのグリーンモール商店街(下関市竹崎町)の遊休不動産となっている旅館を活用した異色のマルシェが開かれた。駅周辺を中心に、地域や街の活性化につなげようと企画されたイベント。将来の出店を見据える人を対象にした内覧会も兼ねており、多くの人でにぎわった。 市が推進する「リノベーションまちづくり推進事業」を受託する「らいおん建築事務所」(東京)が大規模改修した、築52年の旧霧島旅館(4階建て)が会場。建物に入居するテナントオーナーがイベントを企画し、10月28日に開催した。宿泊部屋を改修しているため、壁や扉で仕切られた各ブースには、花屋やエステマッサージ、占い鑑定、コーヒー店、雑貨店、焼き菓子店などが軒を連ねた。 ドリップコーヒーショップを初出店した豊浦町の川崎朋子さん(45)は「いつか店舗を構えたいので参加した。お客さんとのふれ合いもあり、手応えを感じた」と笑顔。占い鑑定士、なかむらみゆさんは「将来的に店を持ちたい人が、スモールステップを始めるきっかけになれば」と話していた。 マルシェは改修済みの2階フロアまで使って実施。賃料などの収益により今後の3階以上の改修につなげたい計画で、建築事務所スタッフの増田理沙さん(24)は「使い方は出店者次第。賃料も手ごろな設定なので、活性化に向けた新しいモデルケースになれば」と話していた。【橋本勝利】