リバースモーゲージやリースバックで高齢者の不動産売却が活発になっている! 買いたたかれるケースもあるが意外なメリットも?!
買いたたかれるケースもあるが、感謝している人もいる
私は銀行員の仕事として、こうしたリバースモーゲージやリースバックで手放すことになった物件を見ることがよくあります。 これらの不動産登記簿を確認すると、リースバックで所有権が業者に移ってから、わずか1年程度で売却されているケースもあります。 リバースモーゲージにより競売となった不動産は、そのあたりの相場よりもかなり安く「買いたたかれる」ことになるので、銀行員として「普通の売買ができればもっと高く売れたのに」と感じることもあるのです。 感謝している若い世代の人も 今回は、高齢者の住む物件が売りに出されることについて解説してきました。しかし、問題点ばかりではなく、感謝している人もいるのです。 高齢者が住んでいた家は、多くが分譲地内なのですぐ住めますし、購入するのは車がある若い世代が多くなります。もともとこぢんまりとした物件が多いため価格も手に入れやすい範囲なのです。 高齢者なので、その家で亡くなるケースもあるでしょうが、仮に病死した家だとしても、それはよくあることで、事故や自殺などいわゆる「事故物件」ではありません。 このような理由で、高齢者の不動産が売りに出されることにより、若年層世代がマイホームを手に入れることにつながり、感謝している人もいるというわけです。
加藤隆二