マンション根伐工事の人員半減、長谷工コーポなどが新手法
長谷工コーポレーションと日本コントロールシステム(東京都渋谷区、大原秀一郎社長)は、マンションの根伐工事で測量担当者がいなくても施工できる手法を確立した。建築の3次元(3D)モデリング技術「BIM」と、掘削機の位置などの計測システムを組み合わせることで作業人員を1人に半減。作業時間の30%削減を実現できる。今後、長谷工コーポレーションの建設現場で本格的な運用に向けた取り組みを進めていく。 長谷工コーポレーションの「長谷工版BIM」と、自己位置認識・マッピングを行う技術で掘削機の位置や地形の変化をリアルタイムに計測する日本コントロールシステムの「G―Earthwork」を組み合わせた。全地球測位システム(GPS)を使わないため、衛星の捕捉が不安定な都市部でも運用でき、より高精度の計測が可能となる。 3D観測結果と長谷工版BIMの3D建物モデルを重ね合わせた図を掘り残しや掘り過ぎが分かるように色分けし、掘削機の運転室内のモニターに投影する。掘削機の操縦者はこのモニターを見ながら作業するため、測量担当者が不要となる。掘削作業時間を30%短縮するとともに、掘削機の使用燃料を30%削減できる。