カフェ、ラーメンチェーン「人気福袋」開発の裏側 専用商品やお得感の打ち出しで訴求力を高める
■誰でも楽しめる内容に 今回の中身は食事券のほか、福袋限定バッグ(カラーパターン10種類、色は選べない)、ハイドロフラスク(カラーパターン2種類、色は選べない)、ハウスブレンド(焙煎豆200グラム)となっている。以前の福袋と変わった点はあるのだろうか。 「中身は毎年バージョンアップさせたいと考えています。昨年はハンドソープやボディローションを入れましたが、女性のお客さま向けに偏ってしまったこともあり、今年は老若男女のみなさまにお楽しみいただける内容にしました」(木下氏)
福袋の認知度も高まり、売れ行きも好調のようだ。 「12月16日から受け付けを開始し、12月19日現在、すでに半数以上の店舗で完売しています。受け付け開始のタイミングでインスタグラムに投稿しましたが、フォロワーの方が約14万人いますので、この投稿を受けての反響も大きかったと思います。一般のお客さまだけでなく店舗で働くパートナースタッフ(パート・アルバイト)からも人気です」 限定バッグやハイドロフラスクの色は選べないが、それ以外は中身を示す理由を木下氏はこう話す。
「福袋の中身を公開する企業も多く、お客さまもしっかり確認して購入検討をされる方が多いと感じています。当社は自信を持って中身をお見せしたい気持ちもあります」 ■「冷凍生餃子+クーポン」にこだわる丸源 北海道から沖縄県まで全国展開し、国内41都道府県に店がある「丸源ラーメン」(運営会社:物語コーポレーション)。看板商品「熟成醤油ラーメン 肉そば」は今年で発売20周年を迎え、1カ月半の期間(2024年7月16日~9月1日)で実施した“みんなで食べよう! 肉そばチャレンジ”の販売数は300万食を超えた。
丸源ラーメンの福袋は年末以外にも販売するが、近年の中身は「冷凍生餃子」+「クーポン」が多い。12月3日から予約受け付けした今回も「丸源餃子福袋」(価格は1100円)だ。 「餃子好きという人は多く、冷凍なので保存がきき、調理が簡単なのも大きいです。かつては、どろだれラー油を入れたことがありましたが、現在は餃子に絞りました。どろだれラー油は店舗や通販でも販売しており、そちらでも人気です」 物語コーポレーションの上田哲博氏(丸源ラーメンブランド マーケティングリーダー)はこう話す。