アルコールを飲まなくても「脂肪肝」そして「死に至る病」へ…専門医が明かす、死亡リスクを下げる「スゴい食べ物」
「2型糖尿病」の人は特に注意が必要
これまで、肝臓太りは肝臓に脂肪が蓄積されるだけで、大きな病気につながる心配はないと考えられてきました。しかし、近年の研究により、脂肪肝から肝硬変や肝臓がんといった深刻な病気へ進行する可能性があることや、糖尿病、心筋梗塞や脳梗塞など、さまざまな生活習慣病を引き起こすリスクが増えることがわかってきました。 特に糖尿病とは深い関わりがあり、脂肪肝になると2型糖尿病のリスクが大きく上昇するといわれています。また、2型糖尿病の人は、血糖値を下げるインスリンが出にくくなるため、肝臓に脂肪が溜まり脂肪肝を合併しやすくなります。いずれにせよ、食生活の乱れや運動不足が大きな原因。早い段階から生活習慣を見直し、できるところから改善していくことが大切です。 そこで、肝臓太りの対策として、わたしがおすすめしているのが、毎日1~2杯のみそ汁です。なぜなら、みそ汁は代謝と解毒を司る臓器・肝臓の脂肪を減らし、肝臓と密接に関わっている腸内環境を整える効果がある、まるで魔法のような食べ物なのです。毎朝、具だくさんのみそ汁を最低1杯飲むだけでも、肝機能は自然と回復し、代謝のよいやせる体が手に入ることでしょう。
DHAEPAが肝臓脂肪を減らす「秋鮭とピーマンのみそ汁」
それでは、実際にわたしが薦めている「やせみそ汁」のレシピをご紹介しましょう。鮭に含まれるDHAEPAが肝臓脂肪を減らし、強い抗酸化パワーで、若返り効果も期待できます。 「秋鮭とピーマンのみそ汁」 【材料(2人分)】 生鮭 1 切れ ピーマン 3 個 生姜(千切り) 1 片 みそ 大さじ2 水 450ml 塩 小さじ1/2 【作り方】 1 生鮭は骨を取り、ひと口大に切る。塩を全体にふり10分置いたら、余分に出た水分をキッチンペーパーで拭き取る。 2 ピーマンはヘタと種を取って大きめの乱切りにする。 3 鍋に水を入れて火にかける。沸騰したら1と生姜を加え弱火で5分煮る。火を止めてみそを溶き入れ、ピーマンを加える。再度加熱し、ひと煮立ちしたら火を止め器に注ぐ。 ダイエット法は星の数ほどあれど、肝臓に溜まった脂肪を追い出すことが、もっとも効率的で科学的に正しい方法。ぜひ、わたしのご提案する「1日1杯のやせみそ汁」で肝機能を回復させ、代謝のよい“やせる身体”を手に入れてください。
栗原 毅(栗原クリニック東京・日本橋院長)