キオクシア、業界初のQLC採用UFS 4.0対応メモリを量産開始
キオクシアは30日、業界初を謳うQLC(4bit/セル)技術を採用したUFS 4.0組み込み式フラッシュメモリ製品の量産を開始した。QLC UFSは従来のTLC UFSに比べてビット密度が高く、スマートフォンやタブレットなど大容量が求められるモバイルデバイスに好適とする。 同社の512GB QLC UFSは、最大4,200MB/sのシーケンシャルリードと最大3,200MB/sのシーケンシャルライトを発揮する。モバイルデバイスだけでなく、PCやネットワーク機器、AR/VR、AIなど、より大容量で高性能が必要とされる次世代アプリケーションにも適しているという。 本製品は、BiCS FLASHとコントローラをJEDEC規格のパッケージに収め、MIPI M-PHY 5.0とUniPro 2.0に対応する。これにより、理論上1レーンあたり最大23.2Gbps、デバイスあたり最大46.4Gbpsのインターフェイス速度を提供する。 High Speed Link Startup Sequence(HS-LSS)もサポートし、デバイスとホスト間でのLink Startup(M-PHYおよびUniProの初期化シーケンス)にかかる時間を従来に比べて約70%短縮したという。 セキュリティ機能としては、RPMB(Replay Protected Memory Block)領域におけるユーザー認証情報など、セキュリティが必要なデータへの読み書きを高速化するAdvanced RPMBや、無効化されたセキュリティデータを迅速に消去するRPMB Purgeをサポートする。
PC Watch,浅井 淳志