英国発達中の低気圧で大荒れ 暴風と洪水で全土に厳戒態勢
ポンティプリッド、イギリス、11月26日 (AP) ― 今シーズン2度目の発達中の低気圧が週末にイギリス北部を通過した影響で、少なくとも2人が死亡、道路や鉄道の運行に支障が出たため、週明けの25日も、イギリス全土は厳戒態勢を敷いた。 イングランドとウェールズでは25日、低気圧「バート」の豪雨と、最大風速35.7メートルの暴風が吹き荒れたため、数百戸の家屋が浸水、鉄道が運行を中止した。 また、所によっては最大130ミリの雨が降ったため、河川が氾濫し、道路が冠水した。 イングランド北西部のランカシャーで23日、80代の男性が車で浅瀬を渡ろうとして死亡。同じ日、ノース・ウェールズのコヌイ川で、イヌの散歩中に行方不明になった男性の遺体が発見された。 25日夜の段階で、130以上の各種警報がイングランド、ウェールズ、スコットランドに出されている。 ノーザンプトンでは、ネイネイ川の水位の上昇が続いたため、洪水警報が発令され、住民は買い物袋に必需品を詰めて冠水した道路を避難した。 被害が大きかったウェールズのポンティプリッドでは、手に手にバケツを持った住民が、 越水したタフ川の水を川に戻そうと懸命だった。 ウェールズ南東部のモノウ川に出されていた2つの洪水警報は、注意報に引き下げられた。 気候変動と海洋温暖化により、暴風雨はより多くのエネルギーを吸い上げて風速を増し、温暖化した大気はより多くの水分を保持するようになってきている。 政府は今後2年間に30億ドルを投じ、国中の洪水防御を強化する計画だという。 (日本語翻訳・編集 アフロ)