《寝起きから疲れてる…》朝バテを解消するメソッド 「寝室の温度は18℃以上」「寝る3時間前には夕食を終える」「ベッドの中でスマホをいじらない」
疲労因子を残さない
睡眠の質を低下させる原因には、睡眠時間の不足、眠りの浅さ、不規則な生活、そしてストレスの蓄積などが挙げられる。梶本さんがこう解説する。 「傷ついた細胞の修復を促進し、疲れをとる働きをもつのが疲労回復物質FRです。対して、疲れが蓄積しているときに体内にたまるのが疲労因子FFで、疲労を生み出すたんぱく質を指します。 睡眠中には疲労回復物質FRが疲労因子FFの働きを上回り、疲労が回復されていきます。ところが、質の悪い睡眠では疲労回復物質FRの働きが弱まり、修復できない細胞が残ってしまい、疲れがたまりやすいのです」 朝バテを解消することは、すなわち良質な睡眠をとることにもつながるのだ。これから紹介する朝バテ解消のメソッドを学ぶ前に、第一に実践すべき大原則があると梶村さんが言う。 「就寝と起床の時刻を一定にすることです。現代人は何かと、就寝と起床の時刻がばらばらになりがちですからね。また、人間は“寝だめ”ができません。二度寝などで無理に睡眠時間を長くすると、かえって睡眠のリズムがおかしくなってしまい、結局、朝バテを解消できません。まずは、決まった時間に寝起きすることから習慣づけるべきでしょう」
寝室の温度は18℃以上
朝バテを解消するためには、何から始めればいいのだろうか。梶村さんと梶本さんのアドバイスをもとに、24のメソッドにまとめたので参考にしてほしい。 梶村さんは、まず自宅の環境や日頃の習慣を少しずつ見直すことから始めてほしいとアドバイスする。 「睡眠時には、部屋の照明をできるだけ暗くしておき、外からの騒音などが少ない部屋を寝室にするのが効果的です。ベッドの横で、ゆったりした規則正しいテンポの曲を小音量で流すのもいいですね。おすすめはショパン、バッハ、モーツァルトの『子守歌』。ラベンダーやカモミールの香りを部屋に漂わせたり、アロマキャンドルを置くのもおすすめです」 快眠に欠かせないのは自分に合った寝具と、就寝前の部屋の温度が重要だ。 「WHOの調査によれば、寝室の温度が18℃より低くなると睡眠の質が悪くなり、血圧が高まって心筋梗塞などの生活習慣病のリスクもあるといわれます。 雪が降る北海道や東北地方は断熱住宅になっているので意外に室温が保たれていますが、西日本にはそうした仕様の家が少なく、室温が下がりやすいので要注意です。暖房などを上手に使い、18℃以上に保ってほしいですね」(梶本さん)