【全文】マンション傾き問題(2) くい70本の現状を調べて発言と照合する
他の3000件ではデータ転用がないと言い切れるのか?
NHK:すいません、NHKのマカベと申します。現場代理人の方が支持層に全部、全て届いていたというふうに思っていたというふうにおっしゃっていたということなんですが、それはそのデータとか、そういう機械の記録で、個人の勘というか、経験が現場では重要視されていて、実際にほかの現場でもデータとか記録とか客観的な数値よりも、そういう属人的な勘というか、そういうものが重視されてきたということが社内の雰囲気、現場の雰囲気としてはあったのかどうかっていうのを教えてください。 平居:支持層に到達しているっていうのは、先ほどいくつか説明申し上げましたけど、まずはボーリングデータを基に、それが中にちゃんと届いたかどうかっていうのを、まずみんながどこまで入った。で、ボーリングのデータと比べてどうだっていうことを、これ1人じゃあできないわけですから、チームでみんなでやってますから。なので、そこの深さをまず確認することによって届いたようだなということと、それから、試験掘りというのは、関係者全部集まって、全部集まって、きちんとやって調べてますから、ここの支持層はもともとのボーリングデータどおりの厚さがあるねとか、そういうことをきちっと確認した上でやってますんで、そういうところはみんなきれいに、全員で確認しておるところなんですよ。 それと、あとは、ボーリングしているときに必ず、先ほど正転していって反転するっていう話がありましたけど、支持層に当たると反動は必ずドーンッと来るんですね。微妙な反応ではなくて、ボーンッと来るんですね。ですから深さの問題と、それから反動の問題と、じゃあ、データを見といてよっていう話で、そこで電流計が跳ねたっていうことを、実は全て合わせて本当は正しく判定するものなんですね。現場の人たちの感覚の中では今おっしゃったように、跳ねた、支持層来たっていうふうに考えるっていうことは、あるというふうに聞いております。よろしいですか。 司会:補足はござますか。よろしいですか。 前嶋:補足の説明をさせていただきます。逆転拡大っていう作業をするんですけれども、そちらのほうをするときに、必ず硬い層じゃないと逆転拡大作業ができないということでして、先ほどから説明させていただいておりますように、10年前の状況というところで、こういうことが開かなかった、爪が開かなかったことがなかったかっていうことを本人にも確認して、全て開いていたということで、支持層に到達していたというような話も、証言をいただいているということで、本人は支持層に必ず到達していたという記憶を、の、発言をしているということでございます。 司会:ほかには質問、じゃあ、はい。マイクお持ちしますから。 記者2:前田社長にお伺いしたいんですが、現時点で想定される、データの紛失や取得失敗の理由のところで、紙切れや紙詰まり、データ紙の破損だったり、スイッチの入れ忘れとこういった、あまりにも、こんなことが原因で70本の杭に関してデータが転用されていたりされているということであれば、やはり今、調査しているほかの3,000件のものに関しても当然、この程度のことが日常茶飯事で行われているのではないかという気も抱いてしまうんですけれども、ほかの物件でこういったことがないと自信を持っておっしゃれるのかどうかっていう。 前田:現在、これから3,000件については調査をさせていただくということになっております。必ずしもこういったことがないということはもちろん、現物件ではこれだけの数があったわけですから、言い切れません。ただ、いずれにしましても今後調査をして、その点については明らかにしていきたいと、こういうふうに考えております。 司会:はい、ほかに。 平居:今の補足でありますが、おっしゃるようにこんな理由で70本っていう話でありますが、今回のこの、これも記憶として本人が言ってることではありますが、通常は毎日毎日、普通2、3日に1本、報告書をちゃんと出すということをしているんですが、先ほど1号機、2号機とありましたけども、1号機のほうにはまったく問題はないんですね。 で、2号機のほうだけで起こってるわけですが、本人の供述、最近の供述の中では報告書を最後にまとめて作りましたということでありまして、データが非常にたくさんたまっているものを、あとから整理していたと、こういう流れであったような気がしますという供述だったんですね。この物件はどうも最後にまとめて報告書を作ったように思いますと。なんせ10年前の話なんで、ほかの物件で本当にどうだったのかとか、分かってないんですけど。ですから70件、この大量の数が発生するとすれば、今、彼が供述したようなことなのかなという印象は持っていますけども、事実としては分かりません、ということです。 司会:ほかにいかがでしょうか。すいません、はい。