小池都知事定例会見11月25日(全文1)自らの給与を3カ月間現在の5分1にする
豊洲市場の整備に関する懲戒処分について
2つ目も大変重要な項目でございますが、豊洲市場の整備に関する懲戒処分について本日、職員の処分を行いましたので、お知らせをいたします。本件につきましては11月1日の第二次自己検証報告書、これについても皆さま方にご報告させていただきました。この中身は建物の下に盛土がなかった、そして地下にモニタリング空間を設置したことに関する経緯と責任の所在を明らかにした。そして、その上で懲戒処分の手続きを進めるということを、この報告書を踏まえた上で指示をしたところでございます。 まず、今回の処分に該当する行為でございますけれども、主に2点になります。こちらにありますけれども、1点目は豊洲の新市場整備方針に反する内容について必要な手続きを踏むことなく決定をしたという点でございます。2点目が都議会におけます答弁など、事実と異なる説明を行ってきたという点でございます。で、これらの行為でございますけれども、不適切な事務処理による信用失墜行為に該当ということでございまして、これは地方公務員法に基づきまして懲戒処分の対象といたし、そして実施をするところでございます。 処分内容を決定するに当たりましては、それぞれの職員の職責や必要な措置をせずに地下空間を造成したその責任、それから議会などへの説明責任、環境影響評価の手続き違反の点、これらを判断の基準といたしました。そして、処分の軽重でございますけれども、事実関係や外部の専門家であります弁護士の先生方の意見なども取り入れまして、またこれまでに、こういった場合の事例、前例ですね、これらも参考にしながら慎重に検討したものでございます。 具体的には第二次自己検証報告書でご報告いたしましたとおり、今回の整備方針に反します内容の決定に関わった職員というのは、その程度に応じて、特に基本設計の起工から、実施設計の実務調整までの期間に現場に在籍していた責任を重視いたしましての処分とさせていただきます。 また、職責に関しましては、局の最高責任者であります市場長、局長を補佐する立場であった管理部長、そして部を統括する立場にありました新市場整備部長の職責を特に考慮いたしまして処分量定に反映をしてまいります。また、基本設計や実施設計起工の決裁への関与、それから事実と異なる答弁の有無なども考慮したところでございます。 そしてその結果といたしまして、市場長の職にあった4名につきましては6カ月間減給5分の1と、3カ月間減給5分の1の2種とさせていただきます。6カ月間減給5分の1といいますのは、減給処分の中では最も重いものであります。それから部長級の職員でございますが、6カ月間にわたって減給を5分の1、そして1カ月間減給を10分の1、この間で処分をいたすことといたしました。 それから今回の処分対象者は合計いたしますと18名でございます。その内訳は現役の職員が12名、そして退職者が6名となっております。そして退職者は職員としての身分をすでに失っておりますので、いわゆる懲戒処分の対象にはなりません。そのため処分相当の金額の自主返納を求めていくということになります。また、すでに退職いたしました市場長につきましては局の最高責任者としての責任を重く受け止めておられ、そして管理団体の役員を退任されることになります。 今回の問題によりまして業界の方々をはじめとする関係者の皆さま方には、そしてまた都民の皆さま方にも大変なご迷惑、そしてご心配を掛けております。あらためておわびを申し上げたく存じます。 また、この問題、本件でございますけれども、私の着任前の事件という位置付けではございますが、現在、都政を預かるものでございます。そしてそのけじめをつけるという意味で、自ら給与をさらに現在の5分の1、そしてそれを3カ月間減額することといたします。けじめでございます。厳正な処分を実施したことによりまして、1つの区切りをつけたいと考えておりますけれども、もちろん失った都民の信頼は大変大きいものがございます。今後再びこのようなことが起こらないように信頼回復に向けて私が先頭に立ちまして、職員の皆さんと共に都政の改革を進めていきたいと考えております。 なお、本日発表いたしました懲戒処分でございますけれども、今後、人事上の措置を講じることもございますが、本日は懲戒処分について発表させていただいたところでございます。人事はまた別ということになります。処分の概要は以上でございますが詳しいことにつきましては、こちらは総務局のほうにお問い合わせいただければと存じます。