もしかして2025年って、「ゲーム機が変わる年」ですか?
2. 人気作の多くはどのゲーム機でも遊べる。これはもしかして…課題?
ほかのゲーム機はどうでしょうか? PS、Xbox、Steamで遊べるゲームは、サードパーティの有名タイトルが主ではないかと思います。『エルデンリング』『モンスターハンター』。PS5で遊ぶ人もいるし、PCで遊ぶ人もいる。どれを選んでも問題なし。専売タイトル以外は「どのプラットフォームでも遊べる」──ゲーム機の没個性化が進んでいるといってもいいかもしれません。 もちろん、各プラットフォームにはちゃんと個性があります。 ソニー(PS)には『The Last of Us』『ゴッド・オブ・ウォー』『Horizon』といった強力な自社スタジオ作品があります。PlayStation VR2で独自にVRを開拓してもいます。 SteamはPCゲーマーにとってはお馴染みのプラットフォームになっていますね。膨大なインディー作品にアクセスできるのはSteamならではで、VRにも強いです。 しかし、「話題作・人気作を遊びたい」という大きめのニーズを満たすというところでは横並びになってはいやしないでしょうか。 そして、PS5にせよSteamにせよ『マリカー』は遊べません。
3.「次のソニーの携帯ゲーム機」は“PSPの再来”じゃなくない?
そんな状況だから、ソニーが見せた「携帯機を目指してるようなムーヴ」が印象に残りました。 PlayStationの魅力は最新のグラフィックス性能で最新ゲームが楽しめるところにありました。そのハードとゲーム体験が明確に紐付いているところがソニーらしさ。 そのソニーらしさは、オンリーワンなものとして展開されてきたと思います。 PlayStationには時代に即してヴァリアントが出ますが(画質がもっといいProが出たりする。最近だとPS5 Proが出ましたね)、基本的に「最新世代のゲームが遊べるのは1種だけ」。以前ソニーが出していた携帯ゲーム機「PlayStation Portable(PSP)」ではPS2などとは互換性がありませんでした。 メーカーが同じでも、安易に最新世代の互換性は与えられないのです(自社製品同士でカニバっちゃうからでしょうか?)。 ところが、今ソニーが試しているのは要は「PS5のゲームが動く別種のゲーム機」的な方向性。「PS5じゃない、PS5のゲームが動くゲーム機」ってそういうことです。Xboxでも遊べる、ゲーミングPCでも遊べる、ならばPS5にこだわらず、自社のデバイスで遊んでもらったほうがいい、みたいに考えてるのかも。 「PS5(現行最新機)のゲームが動く携帯機」、実は今までにない存在になる可能性があるのです。