明日沖縄で渋野ら出場の女子ゴルフツアーが有観客で開幕も次週からは再び無観客…新型コロナ対策のバラつきや矛盾に疑念の声
新型コロナ禍による試合数の減少で2020年と2021年が統合された女子ゴルフの国内ツアーは明日4日に沖縄・琉球GCで開幕する「ダイキンオーキッドレディス」から再開。昨年12月の全米女子オープンで優勝争いした渋野日向子(22、サントリー)、賞金王争いでトップに立つ笹生優花(19、ICTSI)、昨年国内メジャー2連勝した原英莉花(22、日本通運)らの注目選手が揃って出場する。昨年開催された14試合は、すべて無観客で行われたが、今年の初戦は有観客での開催が決定。大会主催者と日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)が2月25日に連名で発表した。 「1日当たり原則1000人を上限とする」との制限がつくが、ツアーのトーナメントで観客を入れるのは、一昨年のシーズン最終戦「LPGAツアー選手権リコー杯」以来1年3カ月ぶり。 JLPGAの小林浩美会長は公式ホームページに「初戦において、ファンの皆様をお迎えできますこと、大変感激です。目の前で女子プロゴルファーの元気いっぱいのプレーと臨場感あふれる優勝争いを存分に楽しんでいただけましたら幸いです」とのコメントを寄せた。 ギャラリーにはマスクの着用、会場の入り口では検温、選手との接触禁止、声出し応援禁止などの新型コロナの感染予防対策が義務付けられるが、ファンにとっては、待ちに待った解禁である。だが、これで新型コロナ禍前の日常が女子ツアーに戻ってくるわけではない。実は、この開幕戦以降は、再び無観客開催となるのだ。 「ダイキンオーキッドレディス」の翌週に予定される「明治安田生命レディス ヨコハマタイヤ」(3月12-14日、高知・土佐CC)、続く「Tポイント×ENEOS」(同19-21日、鹿児島・鹿児島高牧CC)は、無観客での実施を早い段階で発表しており、「ヤマハレディースオープン葛城」(4月1-4日、葛城GC山名C)も2月19日に無観客での実施を発表した。 理由は、これまで通り新型コロナの感染拡大の予防対策だ。 「ヤマハレディースオープン葛城」の大会ホームページにも「ギャラリー、選手、ボランティアの皆様の安全確保の観点から無観客開催とすることを決定しました」などの“お詫び”が掲載されている。しかし、有観客、無観客と、対応がバラつくことへの疑念の声がファンやツアー関係者から漏れている。 トーナメントの開催基準は、開催地(都道府県)の警戒レベル(感染状況)に応じて決定される。レベルは、ステージ0から同5までの6段階に分けられ、緊急事態宣言の出ていない都道府県の区分はステージ3以下となり、観客を入れることに問題はない。 しかし、「明治安田生命レディス ヨコハマタイヤ」は、JLPGAが、今年のツアー日程を発表した昨年12月の直後に無観客開催とする旨を大会ホームページで発表していた。そのことをJLPGAが把握していなかったというお粗末な“オマケ”もついた。