アウディQ4 e-トロンが82ps/235Nmアップという、ハイパフォーマンス・モデル並みに出力を向上させる変更を実施
「40」から「45」へとグレードアップ
アウディのCセグメントSUVベースの電気自動車＝バッテリーEV（BEV）である「Q4 e-トロン」が2024年12月5日に一部改良を実施した。 【写真11枚】モーターの出力アップなど一部改良が行われたアウディのSUVタイプのEV、「Q4」の詳細画像をチェック ◆約2000台を販売 Q4 e-トロンは日本で2022年11月に発売。2023年には日本で約2000台を販売するなど、輸入車のBEVとしてはスマッシュヒットとなった。床下に大きな駆動用バッテリーを積むにもかかわらず、520～535リッターという広々したラゲッジを備えるなど、居住性、積載性も高いのも魅力となっている。 ◆航続距離も613kmへと延長 今回の変更では、「40 e-トロン」に変わって新たに「45 e-トロン」をクーペ・スタイルの「スポーツバック」とともに導入。「40」、「45」というパワートレインを表す2ケタの数字が大きくなっていることからもお分かりの通り、駆動用モーターの性能を大幅に向上。最高出力は60kW（82ps）アップとなる210kW（286ps）、最大トルクは235Nm増となる545Nmを発生する。モーターはリア・アクスル上に1基を配置し、後輪を駆動。欧州値の0-100km/h加速は6.7秒。システム電圧は400Vで、総電力量82kWh（正味容量77kWh）の駆動用バッテリーを前後アクスル間の床下に搭載する。 一充電走行距離は、大幅な出力向上にもかかわらず、19km増となる613km（WLTCモード）へと拡大。200Vの普通充電は3kWが標準で、オプションで最大8kWまで対応する。急速充電は、チャデモ規格の125kWに対応し、125kWの場合では5～80％までの充電時間は38分（理論値）。また回生ブレーキは、パドルシフトで3段階に調整が可能。また、Bモード（パドルシフトで最大のレベル3に相当）も用意され、アクセル・ペダルだけで速度調整が可能なワンペダル・ドライブ感覚の走りもできる。 ◆装備の違いで2グレードを用意 ボディ・タイプは従来どおり、SUVスタイルのQ4 e-トロンとSUVクーペ・スタイルのQ4スポーツバック e-トロンの2つが設定される。グレードは、「アドバンス」、「Sライン」の2タイプ。 アドバンスは、フロント・グリルのカラーが「ヘクラグレー」になり、19インチ・アルミホイールが足元を引き締める。スポーティなSラインは、フロント・グリルが「プラチナムグレー」とクロームパーツの組み合わせとなり、フロント・バンパーやサイド・シル上部に「セレナイトシルバー」のカラーリングが施され、20インチ・アルミホイールを装着。また、車高が15mm低くなるスポーツ・サスペンションが備わり、よりダイレクトなハンドリングを楽しむことができる。 そのほか、全グレードに「ブラック・アウディ・リングス&ブラック・スタイリング・パッケージ」が新たにオプション設定された。ブラックのドア・ミラー、ブラックのルーフレール（スポーツバックは未設定）を含めた人気のスタイリングが楽しめる。また、マトリクスLED式ヘッドライト、LED式テールライトが採用され、流れるように点滅するダイナミック・ターンインジケーターも標準装備される。マトリクスLED式ヘッドライトには、インフォテインメント装置の「MMI」を通じて4つのデザインから選択できる「デジタル・デイタイム・ランニングライト」が備えられている。 ◆多機能なヘッドアップ・ディスプレイを採用 コクピット感覚の強いインパネまわりは、メーターに10.25インチの「アウディ・バーチャルコックピット」が採用され、センターに11.6インチの「MMIタッチディスプレイ」が配置され、フルデジタル化されている。ステアリングは、トップとボトムがフラットな形状の新世代のデザインが採用され、ハードスイッチがないシームレスなタッチ式操作パネルにより、手元でのアウディ・バだーチャルコックピットの操作ができる。また、上下2つに分けて情報が表示される「ARヘッドアップ・ディスプレイ」では、上部にナビや車線逸脱警告などがフロント・ウインドウ越しの視界に映像を重ねたものが約10m前方に見えるように表示し、下部には速度などの主要な情報が約3m前方に見えるように表示することで、視線移動を抑えつつ運転に必要な情報を確認することができる。 価格は、45 e-トロン・アドバンスが710万円、45 e-トロンSラインが737万円、スポーツバック45 e-トロン・アドバンスが739万円、スポーツバック45 e-トロンSラインが767万円となっている。 文＝塚田勝弘 (ENGINE WEBオリジナル)
ENGINE編集部
