【#佐藤優のシン世界地図探索75】モスクワから見た日本の「自民党総裁選」
佐藤 コンビニ業界もこんなに儲かるとは思わなかったそうです。消費者は面倒臭いので、やっぱり買っちゃいますからね。 ――毎回買ってます! 佐藤 なので、袋の枚数も大して減りません。消費量は変わらないのに、それが売れたわけですからいい商売です。 ――まさに進次郎さま。するとコバホークと進次郎、首相はどっちになるのですか? 佐藤 どっちかになっても、潰れる可能性はあります。すぐに総選挙ですから。 ――短命政権! 佐藤 それでまた、次が短命で潰れます。だから、ふたりともすぐ首相になれるというシナリオもあります。 ――順番に速攻、潰れていくと。 佐藤 回転ドアのようにね。 ――すると、立憲民主党の党首選はどうなるのですか? 佐藤 立憲の将来を考えれば野田(佳彦)さんがいいと思います。 ――野田政権になるのですか? 佐藤 財務省にとって「野田はオッケー」という認識ですから。 ――それはまたなぜ? 佐藤 野田政権はかつて消費税を増税して、それと引き換えに死んだような政権です。だから財務省は応援します。 ――しかし、必ず日本共産党が付いてくるのでは? 佐藤 野田さんだったら絶対に入れません。しかし、枝野(幸男)さんだったらそっちに行きます。野田さんはそこで一線を画します。 野田さんは「A級戦犯は日本国内では犯罪者ではない」という質問主意書を出して、答弁を取った人ですから。 ――そいつはすごい。 佐藤 自衛官の息子ですからね。 ――すさまじい日本政治の変転ですね。そこで、いつの間にか深海魚・岸田さんがキングメーカーとなり、いつしかの安倍さんのように復活する......。 佐藤 そういうことでしょう。 次回へ続く。次回の配信は2024年9月20日(金)予定です。 取材・文/小峯隆生