FRBが利下げを開始し次のステップ示唆へ-利下げ幅は予想分かれる
(ブルームバーグ): 米金融当局は17、18両日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で利下げを決めると広く予想されている。当局は過去1年余りにわたり、主要政策金利を二十数年ぶりの高水準に据え置いてきた。
ただ、利下げ幅については引き続き見通しが分かれている。
当局はフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを0.25ポイント引き下げて5-5.25%にするとの予想が多いものの、JPモルガン・チェースのエコノミストは0.5ポイントの大幅利下げを見込んでいる。投資家が織り込む0.5ポイント利下げ確率は50%を上回っている。
18日の会合終了後には金融当局者による最新の四半期経済予測が公表され、政策金利や経済の先行きの道筋についてさらなる見解が示されることになる。
ブルームバーグ・ニュースがエコノミストを対象に実施した調査では、0.25ポイントずつの利下げ見通しが示されたのに対し、投資家は総じて一段と積極的な引き下げの道筋を予想している。
金融市場が年内に織り込む利下げ幅は1ポイントを上回っており、9月と11月、12月の3回のFOMC会合のうち、少なくとも1回は0.5ポイントの利下げが行われるとの見通しを反映している。
金利予測分布図とFRB議長会見に市場は注目、利下げ織り込み済み
パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長は記者会見で、自身の見解とFOMCの見解、個々の当局者による金利予測分布図(ドット・プロット)で示されたメッセージとの間でバランスを取る必要があると考えられ、それぞれに食い違いがあれば、難しい対応を迫られる可能性がある。
政策決定を盛り込んだ声明と四半期経済予測が米東部時間18日午後2時(日本時間19日午前3時)に公表され、パウエル議長が2時半から記者会見する。
ドット・プロットと経済見通し
最新の四半期経済予測では27年までの分の見通しが示される。このうち今年の金利の道筋については、さまざまな見解が示される可能性がある。7月のFOMC会合議事要旨によれば、幾人かの当局者は失業率の上昇やインフレ鈍化を受けて同月の時点で利下げの妥当な論拠があるとの認識を示していた。その後、労働市場はさらに軟化している。