【立川競輪・GⅢ鳳凰賞典レース】山口拳矢が藤井侑吾とのタッグで久々の美酒へ「優勝に一番近い位置だと思う」
立川競輪の大阪・関西万博協賛G3「開設73周年記念 鳳凰賞典レース」は6日、準決勝をメインに3日目を開催し決勝メンバーが出揃った。S班から陥落し反撃を誓う山口拳矢(28=岐阜)にとって、この一戦は重要な意味を持つ。 荒れる波間に漂い続けた2024年は置いてきた。どこに向かって泳いでいるのか、太陽はどっちなのか、闇に沈んだ時間を吹き飛ばす。 「優勝に一番近い位置だと思うんで」 藤井侑吾(29=愛知)が準決10Rで1着となり、先に決勝進出を決めていた。12Rの山口としては勝ち上がればチャンスのある位置が…。準決の戦いの中ですでに、その先も見えるほどだった。それだけ現在の藤井の番手、は重要な場所になっている。 別線の動きがあり、もつれ、本来なら「2角で仕掛けないとダメ」なほど流れは向いた。しかし「寒さのあまり踏んで行けなかった、です。という感じです」。歯切れが悪かったのは、リスクを恐れ、絶対に3着までは…と仕掛けを待ったポイントにもあったのだろう。 ただしその冷静さは、穏やかな波に浮かび、太陽の方へ、居場所を進ませた。そう、この場所へ。昨年はS班にいながら、勝つべきところで勝ち切れなかった。山口拳矢本来の姿。25年の始まりにそれを示し、すべてをひっくり返す。
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