新型メルセデス・ベンツEクラスにAMGモデルのE53が登場 3.0リッター直6ベースのPHEV
導入記念限定車のエディション1も設定
2024年1月に6代目にスイッチしたメルセデス・ベンツEクラスにプラグイン・ハイブリッド(PHEV)の「メルセデスAMG E 53ハイブリッド4マチック+」(以下、E 53)」がセダンとステーションワゴンの両ボディ・タイプに追加された。同時に、カタログモデルに加えて、導入記念限定車として「エディション1」も設定された。 【写真12枚】新型メルセデス・ベンツEクラスに追加されたAMGモデル、「AMG E 53ハイブリッド4マチック+」と導入記念限定車の「エディション1」の詳細画像をチェック ◆システム最高出力の最高値は612ps 新たに加わったE53のパワートレインは、3.0リッター直列6気筒ターボにモーターとリチウムイオン・バッテリーが組み合わされたPHEV。エンジンはターボのブースト圧を1.5barまで引き上げ、新たにプログラミングされたソフトウェア、冷却装置の追加などにより、最高出力449ps、最トルク560Nmを発揮する、メルセデスAMGにふさわしい動力性能が与えられている。 モーターはトランスミッションの中に統合。163ps/480Nmの永久磁石同期型。システム総合出力は、最高出力585ps、最大トルク750Nmに達する。さらに、「RACE START」モードを選択すると、システム最高出力が612psまで高まる。 ◆100kmほどのEV走行が可能 EV走行換算距離はWLTCモードで、セダンが101km、ステーションワゴンが97km。日常の買い物や送迎程度であればEVとしてまかなえるのも魅力といえるだろう。 シャシーには、可変ダンパーを備えたAMGライド・コントロール・サスペンションのほか、ロック機構を電子制御するAMGリミテッド・スリップ・デフ、硬さを自動調整するAMGダイナミック・エンジン・マウント、後輪操舵など、AMGらしいスポーティな走りをアシストする機能が多数備わる。 ◆AMGらしいスポーティなエクステリア 外観で目を惹くのは、ベースのEクラスよりも全幅が20mm拡大したワイドなプロポーション。「E53」専用デザインの「A」ウィングが特徴の大開口フロント・エプロン、AMG伝統の縦ルーバーのフロント・グリルに先進的なイルミネーションが加えられるなど、AMGの新しいパフォーマンス・モデルである主張があちらこちらに加えられている。 ボディ・サイドも、「TURBO HYBRID」のエンブレムを備えるフェンダー・アクセントや前後のホイールアーチをつなぐサイドスカートが加わり、AMGらしいレーシーな雰囲気を漂わせている。足元には、10ツインスポーク・デザインを持つ20インチのAMGアルミホイールを履くことで存在感を高めた。 リアは、AMGのパフォーマンス・ハイブリッドを示す赤く縁どられた「E 53」のエンブレム、ボディ同色のAMGスポイラー・リップ、ディフューザー・フィンがアクセントになっている。また、片側2本ずつ配されたラウンド形状のエグゾースト・エンドが鮮烈なオーラを放っている。 ◆ナッパ・レザーのAMG専用スポーツシートを装着 内装で印象的なのは、上質感を漂わせるライトシルバー・メタリックインテリア・トリムの標準化だ。さらに、グリップが大胆に絞り込まれたAMGパフォーマンス・ステアリング(ナッパレザー)には、液晶ディスプレイ付きのAMGドライブコントロール・スイッチ、アルミニウム製のパドルシフトも装備。ステアリングのセンタースポーク下側にはAMGのレタリングが施されている 高級感あふれるナッパ・レザーとなるAMG専用デザインのスポーツシートは、前席乗員の姿勢を安定させ、ドライバーの長距離ドライブでの快適性も兼ね備えている。前席のバックレストにはAMGロゴの刺繍が、ヘッドレストには、AMGのエンブレムである「AMGクレスト」がエンボス加工されている。 ◆第3世代の「MBUX」を搭載 装備も充実していて、ブルメスター4D サラウンド・サウンドシステムや熱反射ノイズ軽減ガラス、ドア・クロージング・サポーターなどの快適装備を標準装備。また、有償オプションのAMGカーボンパッケージを選択すると、AMG パフォーマンス・ステアリング(カーボンファイバー/マイクロカット)やAMGカーボンファイバーインテリア・トリム/AMG カーボンファイバー・センタートリムが乗員を迎えてくれる。 インフォテインメント・システムでは、ルーティン機能やサードパーティ製アプリに対応する第3世代の「MBUX」が搭載され、インパネ中央の14.4インチ・メディア・ディスプレイと運転席前の12.3インチ・コックピット・ディスプレイには、AMG専用メニューやコンテンツが用意され、走行に必要な各種データをグラフィカルに表示することでスポーツ・ドライビングをサポートする。そのほか、エネルギーフローやEV航続距離、充電状況などPHEV専用のメニューも表示される。 さらに、有償オプションのデジタル・インテリア・パッケージを選択すると、インテリア・トリムがブラックピアノラッカー・インテリア・トリムになり、助手席用ディスプレイを備えたMBUXスーパースクリーンや3Dコックピット・ディスプレイが装着される。 ◆エディション1はさらに特別 セダンに120台、ステーションワゴンに30台設定される限定車のエディション1は、標準モデルでは注文装備となる外観の各ディテールがブラックもしくはダーククローム仕上げとなるパッケージオプションを装着。また、ドア・ミラーやトラックリッド・スポイラー(セダンのみ)がカーボン製になるパッケージオプションも備わる。ホイールはマットブラック仕上げの21インチ鍛造製を履く。インテリアはブラックを基調にイエローをあしらうことで特別感を演出。シートはAMGパフォーマンスシートが装着されている。 価格は、セダンが1698万円、ステーションワゴンが1726万円。エディション1の価格は、セダンが2105万円。ステーションワゴンが2168万円となっている。 文=塚田勝弘 (ENGINEWEBオリジナル)
ENGINE編集部
【関連記事】
- 6代目に進化した新型メルセデス・ベンツEクラスにモータージャーナリストの高平高輝が試乗! ZOOM会議もできる! センターから助手席までつながる巨大なディスプレイを採用
- さりげないけどワイド・フェンダーを装着 メルセデスCLEにAMGモデルが追加された
- メルセデス唯一の4座オープン、CLEカブリオレにAMGモデルのCLE 53が追加された
- 「正直限界があるのかさえ分からない」メルセデスAMG GT 63にモータージャーナリストの高平高輝が試乗 底が知れない不気味さがある!
- これこそ本物のドライバーズ・カーだ! メルセデス・ベンツEクラスとメルセデスAMG GTクーペに自動車ジャーナリストの渡辺慎太郎が試乗してその理由を語った!!