「子どもの送迎地獄に落ちた私は、自業自得でしょうか?」連日連夜カラダにむち打って「習いごと」送迎をする「40代ワーママ」。無関心な夫との温度差とは
ソニー生命保険会社が行った「子どもの教育資金に関する調査2024」によると、未就学児から大学生までの子を持つ親が塾や習い事などにかけている1人あたりの「学校外教育費」の平均月額は1万7593円と、調査開始以来過去最高額を記録したという。 この記事の他の画像を見る 危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏は、子供の習い事にかかる費用や親の労力についてこう忠告する。 「特に都市部では、お子さんの習い事の種類が豊富で、あれこれと欲張って習わせてしまい、送迎やサポートといった保護者にかかる労力が大きな負担となるケースをよく耳にします。 そもそも「教育費は必要経費」だといって大盤振る舞いをしていると、いつのまにか家計が「火の車」となりかねません。もちろん、お子さんの意思が置いてきぼりになっていないかどうかの確認も必要です」 ・・・・・・・・・・ 今回、お子さんの習い事の種類や回数について見直す必要を感じている方に取材すべく調査を進めたところ、ある40代の女性から話を聞くことができた。 「うちには中学生1人と小学生2人、合わせて3人の子供がいます。3人とも塾や習い事に通っていて、1週間のうち送迎のない日はほぼありません」 こう話すのは、人口100万超都市在住のパート従業員・外園亜美さん(仮名/40代)。 「中学2年の息子は小学校の低学年からサッカーを習ってました。今は部活だけじゃなくてクラブチームに所属してますし、塾にも週2回行っています。この子だけで、月の月謝は3万円強かかってますね」 小学生のお子さんは、どんな習い事をしているのか。 「真ん中は小6で週2で塾とスイミングスクールへ週に1回。一番下の子は小5でバレエとピアノ、習字を習っています」 送迎が最も大変な日、亜美さんはどのようなスケジュールで生活をしているのか聞いた。 「上の子の塾と真ん中の子の塾と一番下のバレエが同じ曜日の日があって、そこが最悪。仕事から帰ると、すぐに軽食を用意します。小学生2人が学校から帰ってきたらそれを食べさせて、真ん中の子を塾へ。上の子はその間に帰宅しているので食べておいてもらいます」 1人を塾へ送っていき、急いで一旦家へ戻ると、一番下の子のバレエの準備に取りかかるという。 「子供がレオタードに着替えている間に、洗濯物を取り込んだりダンナの夕飯の仕上げをしたりします。で、そのあと急いで子供の髪をシニヨンに結ってあげます」 準備ができると、上の子と下の子2人を連れて車を出すことになる。 「まずはバレエ教室に下の子を落として、上の子の塾に回ります。この道が大体渋滞してるので、いつもイライラ(苦笑)。ようやく塾に着いて子供を下ろしたら、バレエ教室に戻って車で少し待機します」 バレエ教室の待機中には、大体面倒なことが起こるのだそうで… 「駐車場にいるママが、車から降りて話しかけに来るんです。『ねえ、次の発表会だけどさ~』とか『コンクールどうする?出る?』とか…」 本当は車の中でうとうとしていたいが、「疲れている。話したくない」と言うわけにもいかず、ついつい外で立ち話になり自ら疲労を重ねてしまうという亜美さん。 「バレエが終わると急いで車に乗って真ん中の子の塾へ迎えに行きます。そして一旦自宅へ。家に着いてバタバタしてると、そのうち夫が帰ってくるので夕飯を出すんですね」 夫がここで必ずビールを飲んでしまうことに対し、亜美さんは以前から不満を感じている。 「そこで飲まずに上の子の塾のお迎えに行ってほしいんです。でも、夫は『クタクタで帰ってきて、またこれから車に乗るのか?ぜってーやだ』と断固拒否」 車に乗れない理由を作っている、と言わんばかりの勢いでお酒を飲むという夫。 「諦めかけてるけど、あまりに疲れるので『ねえ、隔週でいいから、この曜日だけでも送迎を手伝ってよ』とつい頼んでしまいます」 すると、夫は「しつこいな。お前がバカみたいに子供の習い事をバンバン増やすからだろ?自業自得だよ!」と怒り出すのだそう。 「『そもそも月謝がいくらかかってるんだっけ?』と毎回同じことを聞かれるんです。私が小声で金額を答えると、『月に13万とか正気か、バカ。どこの金持ちだよ』と毎回同じように怒鳴られるんです」 まともに丸一日休むこともできないほど、日々子供の習い事が詰まっている亜美さん。しかも夫の協力はいっさい受けられない。日々の送迎と多額にかかる月謝で心身の疲労が募り、気づかぬうちに極限状態に陥ってしまった亜美さんの身に、ある日起こったあり得ないトラブルとは?後編にて詳報する。 ※この記事は取材に基づいていますが、取材対象者保護の観点から必要に応じて編集を加えておりますことをご理解ください。 取材・文/中小林亜紀 PHOTO:Getty Images
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