反則タックル問題で日大選手が会見(全文2)コーチ「けがしたらこっちの得」
アメリカンフットボールの日本大学と関西学院大学による定期戦で、関学大選手が悪質なタックルでけがをした問題で、この反則行為をした日大選手が22日午後2時45分から、東京・内幸町の日本記者クラブで記者会見した。 この問題をめぐっては、17日に関学大が会見し、日大監督の被害選手への謝罪と監督指示の有無について再確認を求めた。19日には日大の内田正人監督が関学大側に謝罪し、監督辞任を表明したが、反則行為が監督の指示かについては「文書で回答する」などと答えなかった。 21日には、けがをした関学大選手側が警察に被害届を提出。父親が会見し「加害選手がなぜあそこまで追い込まれたのか。真実を聞きたい」と述べた。 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「【中継録画】アメフト反則タックル問題で日大選手が記者会見 」に対応しております。
試合の日までに至った経緯について
司会:はい。分かりました。じゃあ続きまして、ご本人のほうからお願いします。 宮川:まず最初に、本件によりけがをされてしまった関西学院大学のアメリカンフットボール部のクオーターバックの選手、およびそのご家族、関西学院大学アメリカンフットボール部とその関係者の皆さまに対し、大きな被害と多大なるご迷惑をお掛けしたことを深く反省しております。本当に申し訳ありませんでした。 試合の日までに至った経緯について、試合の3日前の5月3日から話させていただきます。今年度の試合は本件までに4月22日、4月29日の2回行われています。そのいずれについても私はスターティングメンバーで出場しました。5月3日の実戦形式の練習でプレーが悪かったということで、コーチから練習を外されました。これまで同じようなことはありませんでしたが、このころは監督コーチからやる気が足りない、闘志が足りないという指摘を受けるようになっていたので、このプレーをきっかけに外されたのだと思います。 そのあと、全体のハドルの中で、監督から宮川なんかはやる気があるのかないのか分からないので、そういうやつは試合に出さない、やめていいと。井上コーチからは、おまえが変わらない限り練習にも試合にも出さないと言われました。5月4日、練習前に監督から日本代表に行っちゃ駄目だよと、当時選抜されていた今年6月に中国で開催される第3回アメリカンフットボール大学世界選手権大会の日本代表を辞退するように言われました。監督に理由を確認することはとてもできず、分かりましたと答えました。この日は今年度初めて全体で行われるディフェンス【インディ 00:22:27】の日でした。未経験の1年生がいたので、副キャプテンがタックルをして、私が受ける形でメニューをやって、見せるために私がダミーを持ちました。するとコーチからなぜ最初にダミーを持つんだと言われて、グラウンド10周走らされました。その日の実戦練習は練習前に井上コーチに確認したところ、宮川は出さないと言われて外されました。 5月5日、この日も実戦練習は外されていました。練習後、井上コーチから、監督におまえをどうしたら試合に出せるか聞いたら、相手のクオーターバックを1プレー目でつぶせば出してやると言われた。クオーターバックをつぶしに行くんで僕を使って下さいと監督に言いに行け、と言われました。 続けて井上コーチから、相手のクオーターバックと知り合いなのか、関学との定期戦がなくなってもいいだろう、相手のクオーターバックがけがをして秋の試合に出られなかったらこっちの得だろう、これは本当にやらなくてはいけないぞと念を押され、髪型を坊主にしてこいと指示されました。 ポジションの先輩から井上コーチに、宮川に【アライン 00:23:34】はどこでもいいから1プレー目からクオーターバックをつぶせと言っとけと言われた旨を告げられました。相手をつぶすくらいの強い気持ちでやってこいという意味ではなく、本当にやらなくてはいけないのだと思い、追い詰められて悩みました。